研究課題/領域番号 |
12670483
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
篠村 恭久 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90162619)
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研究分担者 |
北村 信次 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
清原 達也 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50322178)
宮崎 義司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30303960)
近藤 真也 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 消化管腫瘍 / 平滑筋腫 / 平滑筋肉腫 / c-kit / 遺伝子変異 / アポトーシス |
研究概要 |
従来、消化管平滑筋腫あるいは消化管平滑筋肉腫と呼ばれていた消化管間葉系腫瘍の多くは免疫組織学的に平滑筋の性質を有していないことが明らかになり、gastrointestinal stromal tumor(以下GIST)と呼ばれるようになっている。私共は、GISTの多くにc-kit受容体型チロジンキナーゼ遺伝子の傍細胞膜領域に変異がみられ、それがリガンド非依存性にチロシンリン酸化がおこる機能獲得性変異であることを発見した。消化管においてはc-kitは消化管間質に存在し消化管運動のペースメーカー細胞であるカハール介在細胞に発現していることが知られている。私共は、マウス小腸細胞を培養し検討した結果、c-kitカハール介在細胞の生存に重要な役割を担っていることを明らかにした。また、c-kit遺伝子のgemline mutationを有する家族性GIST症例においてカハール介在細胞の過形成を認めることを明らかにした。私共はマウスの小腸から平滑筋細胞株を樹立し、この細胞株に正常および変異c-kit遺伝子を導入して検討を行った。その結果、c-kit遺伝子を導入した細胞では平滑筋マーカー分子の発現が消失し、カハール細胞あるいはGISTに発現する分子の発現が再現した。c-kit変異遺伝子を導入した細胞では増殖は亢進しアポトーシスは減少した。以上の結果より、c-kitの機能獲得性変異は消化管間葉系細胞からの腫瘍発生に重要な役割を果たしていることが示唆された。
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