研究課題/領域番号 |
12670550
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
松瀬 健 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 教授 (90199795)
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研究分担者 |
増田 道明 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80199702)
宮下 明 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (40239398)
白井 輝 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40244488)
寺本 信嗣 国際医療福祉大学, 保健学部, 助教授 (50282629)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 慢性閉塞性肺疾患 / COPD / xenobiotic enzyme / GSTP1 / アポトーシス / ノックアウトマウス / COPD |
研究概要 |
1.ヒト肺由来細胞を用たcigarette smoke extract(CSE)下での生存能の検討およびapoptosis, necrosisの関与、ならびに解毒酵素Glutathione S-transferase P1(GSTP1)の喫煙障害への防御に関する検討。 ヒト肺線維芽細胞由来のHFL-1 cell lineを用い、異なる濃度のCSE下での生存能を経時的に検討、その過程におけるapoptosis, necrosisの関与につき検討した。また、GSTP1のsense及びantisense vectorをHFL-1に導入しGSTP1の発現量の変化した細胞を作成、CSE下における生存能と、その過程でのapoptosis, necrosisの関与にっき検討した。HFL1は、10-25%CSEにて優位にapoptosisを、また50-100%CSEにてnecrosisを引き起こした。またHFL-1のnecrosisはGSTP-1の高発現により減少し、antisense vectorのtransfectionにより増加した。喫煙により肺線維芽細胞にapoptosis及ぴnecrosisが誘導され、この細胞毒性の効果がnecrosisの減少を介しGSTP1により抑制されることが推察された。 2.GSTP1遺伝子欠損マウスを用いた喫煙負荷後のin vivomの検討。 Gene-targeting法により作成されたGSTP1/P2欠損マウスを用い、慢性喫煙負荷を行い、肺の生理学的、形態学的変化を解析した。elasticityの指標である、P-V曲線による肺コンプライアンスは、喫煙後のGSTP1/P2 null mouseがコントロールマウスの喫煙後に比べ高値であった。組織計測でも、平均肺胞間距離(MLI)は、喫煙後のGSTP1/P2 null mouseがコントロールマウスの喫煙後に比べ高値であった。慢性喫煙によりGSTP1/P2遺伝子欠損mouseは、気腔の拡大と肺弾性収縮力の低下を生ずる。これらの所見は、GSTP1遺伝子が生体内において肺気腫を含む喫煙肺障害の発症を防ぐ上で重要な役割を果たしていることが示唆した。
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