研究課題/領域番号 |
12670596
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡澤 均 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50261996)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | PQBP-1 / ポリグルタミン病 / 転写 / 細胞死 / 神経 / 脊髄小脳変性症 / ポリグルタミン / 神経細胞死 / U5-15kD / スプライシング / スプライミング |
研究概要 |
本研究では私達が新たに発見したポリグルタミン配列結合因子PQBP-1の生理的機能およびポリグルタミン病における病理的機能を解析した。PQBP-1は転写因子Brn-2のポリグルタミン配列をもとにtwo-hybrid法によってクローニングしたものであるが、今回ポリグルタミン病の一つである遺伝性脊髄小脳変性症(SCA1)の原因遺伝子ataxin-1の蛋白と結合することを明らかにした。さらに、PQBP-1とataxin-1が結合するとPQBP-1の生理的結合相手と考えられるRNA polymerase IIの活性を抑制して基礎的転写活性を下げることが分かった。このことがポリグルタミン病の細胞死につながることも培養細胞を用いた実験から示唆され、従来CREB binding protein(CBP)において主張されているように転写活性の低下が病態の本質であることを示していた。PQBP-1が転写活性を下げるのは核内封入体の中ではなく、核マトリックスであることは従来の報告とは明らかに異なる点である。さらに、私達の実験はataxin-1がPQBP-1に結合した場合、なんらかの機序でRNA polymerase IIのリン酸化型(=活性型)が減少することを示した。このこともポリグルタミン病における新しい病態を提示したものである。以上の結果はNeuron 5月30日号に掲載予定である。これまでに、PQBP-1のトランスジェニックマウスの作成にも成功しており、今後さらにポリグルタミン病の病態を解析する予定である。
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