研究課題/領域番号 |
12670602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
安田 斎 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80135467)
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研究分担者 |
川合 寛道 滋賀医科大学, 医学部, 医員
前田 憲吾 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80324581)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | GalNac Transferase / GD3 synthase / ノックアウトマウス / 坐骨神経挫滅 / 神経再生 / 小脳顆粒細胞 / 神経突起進展 / MAG / GT1b / 坐骨神経 / 挫滅 / 複合筋活動電位振幅 / 潜時 |
研究概要 |
本研究では各種ガングリオシド合成障害を示すノックアウトマウスを用いて、これらの欠損マウスがin vivoで神経再生障害を示すか、あるいは細胞レベルで細胞接着異常を示すかなどにつき検討を加えることにより、ガングリオシドの細胞接着・神経再生における役割と作用機序につき検討を加えた。先ず、複合ガングリオシドの神経再生における役割を検討するため、坐骨神経の挫滅モデルを用いin vivoの検討を行った。N-acetylgalactosamine-Transferase(GalNacT)ノックアウトマウスを用いて坐骨神経挫滅後の神経再生過程の電気生理学的検討を行ったが、感覚神経及び運動神経共に再生神経の進展速度・再生神経数などは野生型ラットと変わらなかった。以上より、in vivoでは複合ガングリオシドの発現が無くても末梢神経の分化、発生が可能であり神経再生も可能であることが示唆された。 次に、複合ガングリオシド、MAGの相互作用の消失による神経再生への影響をin vitroで検討する目的で、GalNAcT-/-マウスの小脳顆粒細胞(以下GGN)とMAGの接着実験を試みた。野生型マウスのCGN神経突起はMAGによる神経突起進展抑制作用が見られたが、GalNAcT-/-では認められず、GD3 synthaseノックアウト(GD3S-/-)マウスでは認めらたが野生型よりも小さかった。MAG-Fc融合蛋白のFc portionに対する抗体によりMAGのCGNに対するbindingを検討したところ、GalNAcT-/-由来のCGNにおいてはMAGのbindingも野生型に比べ大幅に低下していた。GD3S-/-由来のCGNは部分的な神経突起進展抑制作用を示すに留まった。以上の成績は、GalNAcT-/-がMAGのligandであるGT1bやGD1a全てを欠失していることやGD3-/-はGDlaを含むa-seriesのガングリオシドが残されれていることを考慮すると細胞接着引いては神経再生において、ガングリオシドがMAGのligandとして重要な役割を担っている可能性を示唆するものと考えられる。
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