研究課題/領域番号 |
12670621
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
|
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
垣内 史堂 東邦大学, 医学部, 教授 (40126024)
|
研究分担者 |
中野 英樹 東邦大学, 医学部, 講師 (30266928)
岩崎 泰雄 東邦大学, 医学部, 助教授 (30130347)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | pltマウス / SLCケモカイン / ELCケモカイン / 実験的アレルギー性脳炎 / T細胞 / T細胞免疫反応調節 / 多発性硬化症 / 実験的アレルギー性脳脊髄炎 |
研究概要 |
実験的アレルギー性脳炎(Experimental Allergic Encephalomyelitis : EAE)は、ヒトの多発性硬化症の実験モデルと考えられている。我々の見出したplt(paucity of lynph node T cells)マウスでは、リンパ系に発現するSLC(CCL21)ケモカインと樹状細胞に由来するELC(CCL19)ケモカインの発現がみられない。対照マウスをMyelin Oligodendrocyte Glycoprotein(MOG)由来のペプチド(MOG35-55)で免疫するとEAEを発症するが、pltマウスでは発症が強く抑制された。対照マウスをMOGで免疫しておき、そのT細胞をpltマウスに移入するとEAEの発症がみられるが、逆にMOGで免疫しておいたpltマウスのT細胞を対照マウスに移入しても発症しないことを、昨年までに明らかにした。これらの結果から、MOGで免疫した後のT細胞の反応に違いがあるものと考えられる。 pltマウスで免疫後のT細胞反応が見られないわけではなく、逆にタンパク質抗原で皮下に免疫すると、所属リンパ節のT細胞反応はやや遅れるもののむしろ強く、しかも対照マウスでは3週間以内に反応が低下するのに対してpltマウスでは約1年半後でも反応を保っていた。pltマウスではT細胞反応の調節に問題があるのだろう。さらに免疫後にみられるActivation-induced Cell Deathが対照マウスに比べて著明に低下していることも判明した。SLCおよびELCケモカインの欠損により、免疫後のTh細胞反応がTh1細胞型とTh2細胞型になるか、対照マウスとは違いがあるのではないかと考えられ、それを支持する成績も得られている。これを確認するためにさらに検討を進めている。このような検討を通して、EAEの制御法を考えていきたい。
|