研究課題/領域番号 |
12670710
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
出石 宗仁 福岡大学, 医学部, 教授 (20131807)
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研究分担者 |
熊谷 浩一郎 福岡大学, 医学部, 講師 (10248510)
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 心筋虚血 / アンジオテンシン / 虚血 / 再灌流 / 再灌流不整脈 / アポトーシス / 心筋梗塞 / 酸化ストレス |
研究概要 |
1.ラット生体位心における虚血/再灌流後の不整脈出現はAT1受容体拮抗薬、ACE阻害薬により抑制された。ACE阻害薬による抑制効果はブラジキニン拮抗薬併用でも不変であった。またCa交換系およびCaチャネル抑制薬はさらに強力に再灌流不整脈を抑制したが、Superoxide dismutascは無効であった。 2.ラット心筋梗塞急性期(2時間)のアポトーシス出現と梗塞巣の大きさはAT1受容体拮抗薬により促進され、AT2受容体拮抗薬により抑制された。アンジオテンシンIIはAT2受容体を介して心筋障害性に作用していると考えられ、その機序にErkの活性化の関与が示唆された。ACE阻害薬はブラジキニン系活性化を介してアポトーシスと心筋梗塞抑制効果を示した。 3.ハムスターにおける心筋梗塞慢性期(5週間)の非梗塞部心筋のアポトーシス細胞の出現、酸化ストレスがAT1受容体拮抗薬により抑制し心筋梗塞巣の縮小とリモデリングの抑制効果を示した。 以上の結果、アンジオテンシンIIは短時間虚血後の再灌流不整脈の発生をAT1受容体を介して促進するが、AT1受容体拮抗薬はCa過負荷を軽減することにより不整脈の出現を抑制することが示唆された。しかし急性期の心筋梗塞巣の伸展にはAT2受容体の活性化が関与し、一方慢性期のリモデリング促進にはAT1受容体の活性化が関与することが示唆され、AT1、AT2両受容体の意義は心筋梗塞後の時間経過に依存して変化することが考えられた。
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