研究課題/領域番号 |
12670770
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
岡野 善行 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60231213)
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研究分担者 |
久野 みゆき 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (00145773)
川村 智行 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (60271186)
稲田 浩 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00244640)
宮崎 純一 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10200156)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | グルタメイト脱水素酵素 / インスリン / 高アンモニア血症 / 低血糖 / 遺伝子変異 / K_<ATP>チャンネル / アンモニア / 分子遺伝学 / 先天性代謝異常症 / グルメタイト脱水素酵素 / GTP |
研究概要 |
高インスリン高アンモニア血症(HI/HA)はglutamate dehydrogenase (GDH)のGTPの抑制制御が失われるためGDH活性の上昇をきたし、肝臓では高アンモニア血症を、膵β細胞では高インスリン血症をきたすとされている。これまで同定されたHI/HAの遺伝子変異は1)Pivot helixのGTP結合部位、2)アンテナ様構造のα-helix、3)エクソン6と7領域のGTP結合部位の3カ所である。各領域の変異GDHcDNAをGDHcDNA-pCDNA3からsite-directed mutagenesis法で作製し、変異蛋白発現試験を行った。また、正常及び変異GDHcDNAアデノウイルスを作成し、COS細胞に感染させ、GDH基礎活性とGTPの抑制効果を測定した。HI/HA自験2例のGDHの酵素解析と分子遺伝学的解析では、G446DとL413Vの変異をde novoで各1対立遺伝子に同定した。基礎GDH活性はG446D変異では正常と同等で、L413V変異では上昇し、両者ともGTPによるGDH活性抑制の低下があった。GDHの制御機構の異常が変異蛋白発現試験(変異のホモ接合体)では患者リンパ芽球(ヘテロ接合体)の2倍であることから、異常遺伝子のgene dosageの存在が明らかとなった。抗GDH抗体の解析ではGDH活性の上昇はspecific activityの上昇であった。G446DはPivot helixの結合部位に存在し、L413Vは少し離れたアンテナ様構造のα-helixに存在する。変異のGDH立体構造上での位置によりGDH活性とGTP抑制効果の違いをもたらした。以上のようにHI/HAではその臨床症状は相似であったとしてもその遺伝子変異により、GDH活性に与えるメカニズムは異なっていると考えられた。他の異常GDHcDNA遺伝子(265、296、410、445変異)についても同様の結果が得られた。
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