研究課題/領域番号 |
12670774
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
大竹 明 埼玉医大, 医学部, 講師 (00203810)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | インスリン分泌 / 脂肪酸酸化反応 / カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ欠損症 / ライ様症候群 / 中鎖アシル-CoA脱水素酵素欠損症 / 低ケトン性低血糖症 / カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ / 膵臓β細胞 |
研究概要 |
インスリン分泌と脂肪酸酸化は逆相関関係にあるが、両者の因果関係およびその病態機構については不明の点が多い。近年、膵臓β細胞においても肝臓と同様にカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPTI)が脂肪酸酸化の鍵酵素として働くことが証明され、CPTI活性とインスリン分泌との逆相関関係が明らかになってきた。今回は、我々が単離したCPTIcDNAを用いた解析により、膵臓β細胞のインスリン分泌機構におけるCPTIの役割を直接的に解明したい。 本年は昨年に引き続きまずCPTI欠損症例の分子学的解析を行った。昨年報告した6種類の変異のうち、ナンセンス変異を除いたA1079G(E360G)と2027-2028+2delAAGT(スプライシング異常)の2種の変異につき、発現実験を行った。CPTIの残存活性および蛋白量がゼロである患児より得られた線維芽細胞をSV40で形質転換し、発現実験の出発材料とした。残存活性はA1079G(E360G)で対照の6.76%、2027-2028+2delAAGTで0%といずれも病原性を持つことが確認できた。今回は更に、同じ脂肪酸酸化異常症である中鎖アシルーCoA脱水素酵素(MCAD)欠損症女児につきその分子生物学的解析を行った。この女児もライ様症候群で発症したが、精査の結果、MCADイントロン10からMCAD遺伝子領域を越えた約5kbの欠失が患児にホモに見つかり、父親性片親性ダイソミーが原因であることが明らかとなった。 このような酵素欠損症の解析で培った技術を基に、来年度はインスリン分泌と脂肪酸酸化の関係について踏み込んだ検討を行いたい。
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