研究課題/領域番号 |
12670800
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
白幡 聡 産業医科大学, 医学部, 教授 (10081712)
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研究分担者 |
神薗 淳司 産業医科大学, 医学部, 助手 (50299616)
坂井 道生 (酒井 道生) 産業医科大学, 医学部, 助手 (10279333)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 川崎病 / 冠動脈瘤 / 血栓症 / 遺伝子多型 / プラスミノゲン・アクチベーター / プラスミノゲン・アクチベーター・インヒビター |
研究概要 |
1.急性期川崎病患者の線溶系の動態 産業医科大学病院ならびに関連病院小児科に入院した川崎病患児を対象としてγグロブリン製剤大量静脈内投与(IVGG)の前、IVGG終了後、第10〜14病目、第30病目の4時点で、フィブリノゲン、フィブリン分解産物(Dダイマー)、組織プラスミノゲンアクチベーター(TPA)、プラスミノゲンアクチベーターインヒビター1(PAI-1)などの凝固線溶系マーカーを測定し、冠動脈病変合併群と非合併群について比較した。その結果、TPA/PAI-1比は合併群で有意に低値であった。すなわち、線溶系の誘導するTPA濃度に比して、線溶系を阻害するPAI-1濃度が相対的に高値であると、冠動脈病変が起こりやすいことが示唆された。 2.PAI-1遺伝子多型の検討 平成12年度は、測定法の検討と検体の収集を主におこなった。すなわちPAI-1遺伝子の4G,5Gアリルそれぞれに特異的な下流プライマー、および共通の上流プライマー、増幅のコントロールとなる下流プライマーを作成し、これを用いて4Gアリル、5Gアリルとも検出可能となるようにPCR条件と電気泳動条件を設定した。この条件により、川崎病患児と健常ボランティアのPAI-1遺伝子多型を検討した。川崎病患児について必ずしも満足すべき症例数での検討はできなかったが、冠動脈病変合併群と非合併群を比較すると、予測した仮説と反して、冠動脈病変合併群においてPAI-1の血中濃度を高めるとする4G/4Gアリルの出現頻度が低かった。最近、レニン・アンギオテンシン系の遺伝子多型が虚血性冠動脈病変に影響を及ぼすとの報告がなされているので、PAI-1の遺伝子多型について、今後さらに症例を増やすと共に他の遺伝子多型についても検討を進めてゆく予定である。
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