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角層中に含まれる生理活性物質の解析によるアトピー性皮膚炎の病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12670822
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 皮膚科学
研究機関広島大学

研究代表者

森田 栄伸  広島大学, 医学部, 助教授 (90182237)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードアトピー性皮膚炎 / サイトカイン / ケモカイン / IL-6 / Oncostatin M / RANTES / eotaxin / TARC / MIP-1
研究概要

アトピー性皮膚炎の病態を明らかにする目的で,本症患者の皮膚病変部角層から生理活性物質を抽出し,ELISA法で種々のケミカルメデイエーターおよび炎症性サイトカインの含有量を測定した。角層中の含有量の高いサイトカインについては,その過剰産生の機序を解析する目的で,サイトカインのプロモーター領域の遺伝子変異を検索した。
1 アトピー性皮膚炎患者病変部角層中のヒスタミン含有量
病変部から得られた落屑中のヒスタミン含有量は角層1mgあたり1.16±0.85ng,踵角層中のヒスタミン含有量は角層1mgあたり0.16±0.05ngであり,病変部で有意に高値であった。
2 アトピー性皮膚炎患者病変部角層中のサイトカイン含有量
(1)Interleukin-6(IL-6)ファミリー:病変部角層中のIL-6,IL-11,Leukemia Inhibitory Factor, Oncostatin Mの含有量は,それぞれ角層1mgあたり8.1±2.5pg,0.36±0.71pg,0.02±0.04pg,16.6±4.8pgであった。踵角層中のこれらのサイトカインはいずれも検出限界以下であった。
(2)ケモカインファミリー:代表的なケモカインであるeotaxin, RANTESの病変部角層中の含有量は,それぞれ角層1mgあたり0.30±0.32pg,12.8±17.8pgであった。踵角層中のこれらのサイトカインはいずれも検出限界以下であった。
3 サイトカイン遺伝子プロモーターの解析
RANTES遺伝子プロモーターの解析:RANTES遺伝子のプロモーター領域にみられる-401A/G単一塩基多型の頻度を検討したところ,アトピー性皮膚炎患者群では,AA10名,AG33名,GG22名であり,健常人のAA9名,AG37名,GG47名と比較してA多型の頻度が有意に高かった。また,アトピー性皮膚炎患者では,AA型,AG型,GG型の角層中平均RANTES濃度は,それぞれ30.0pg,12.8pg,6.12pgであった。
4 IL-6ファミリーサイトカインのマスト細胞増殖活性
IL-6ファミリーサイトカインは培養マスト細胞の増殖活性を示し,この作用は共存する線維芽細胞の活性化を介した間接的な作用であった。
以上の結果から,アトピー性皮膚炎患者の病変部ではIL-6,Oncostatin M, RANTESの産生が亢進しており,このサイトカインの産生亢進の一部は遺伝子多型に基づく可能性があると考えられた。

報告書

(3件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] E Morita, Y Kameyoshi, T Hiragun, S Mihara, S Yamamoto: "The C-C chemokine, RANTES and eotaxin, in atopic dermatitis"Allergy. 56. 194-195 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] E Morita, Y Kameyoshi, T Hiragun, S Mihara, S Yamamoto: "The C-C chemokine, RANTES and eotaxin, in atopic dermatitis"Allergy. 56. 194-195 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] E Morita, Y Kameyoshi, T Hiragun, S Mihara, S Yamamoto: "The C-C chemokine, RANTES and eotaxin, in atopic dermatitis"Allergy. 56. 194-195 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] E Morita,Y Kameyoshi,T Hiragun,S Mihara,S Yamamoto: "RANTES and eotaxin"Allergy. (in press).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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