研究課題/領域番号 |
12670846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
濱田 尚宏 久留米大, 医学部, 助手 (40320204)
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研究分担者 |
橋本 隆 久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 線状IgA水疱性皮膚症 / IgA天疱瘡 / 免疫ブロット法 / デスモコリン / デスモグレイン / 水疱性類天疱瘡抗原 / デスモソーム / ヘミデスモソーム |
研究概要 |
線状IgA水疱性皮膚症(LAD)のIgA抗体の反応する抗原は通常の表皮抽出液を用いた免疫ブロット法では検出できないため、まず、培養表皮細胞上清から精製したサンプルを用いた新しい免疫ブロット法を確立し、大多数のLAD血清が120kDa抗原と反応することを証明した。この抗原の詳細を知るためにBP180のC15部位の大腸菌リコンビナント蛋白を作製し、それを用いた免疫ブロット法で、多くのLAD血清がこの蛋白と反応することを示した。これは120kDa抗原がBP180の一部であり、LADは特殊なコラーゲン様部位と特異的に反応することを示唆した。次ぎに、ヒト真皮抽出液を用いた免疫ブロット法で一部のLAD血清はVII型コラーゲンに反応することを示した。また、IgA天疱瘡の抗原をさらに詳細に解析するために、デスモコリン(Dsc)のcDNAの有核細胞トランスフェクション法とIgA抗体用のDsg1/Dsg3ELISAを開発し、すべてのSPD型のIgA天疱瘡がDsc1と反応し、一部の血清はDsg1/Dsg3に反応することを示した。 マウス皮膚切片を用いた蛍光抗体法によりすべてのIgA天疱瘡患者血清が実際に新生マウス皮膚に反応したことから、新生マウスを用いた実験系が可能であることを確認した。その後、多量のIgA天疱瘡患者血清を濃縮して作製した高抗体価の抗体サンプルを新生マウスの背部皮下に投与し、1日後から4日後まで、定期的にマウスを検索した。マウスの皮膚を蛍光抗体法で免疫組織学的に検索しIgAが表皮上層の表皮細胞間に沈着していることを確認。現在、組織学的に好中球の浸潤ならびに表皮の損傷の程度を検討中である。さらに免疫電顕にて検索する予定である。今後、この実験系を用いて、補体・好中球・サイトカイン、特にIL5,IL6の役割について検討し、これらの自己抗体が実際に病原性を有するか否かを検討する。
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