研究課題/領域番号 |
12670867
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松田 哲也 京都大学, 情報学研究科, 教授 (00209561)
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研究分担者 |
小森 優 滋賀医科大学, 生命情報学, 教授 (80186824)
高橋 隆 京都大学, 医学研究科, 教授 (40055992)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 流速測定法 / 位相コントラスト法 / 位相アーティファクト / 高速MRI / 前駆パルス |
研究概要 |
MRIは血流に対して高い感受性を持ち、既に血流速度の定量化やMRアンギオグラフィーとして臨床的にも広く用いられている。空間分解能および速度分解能に優れた位相コントラスト法は現在MRIによる流速測定法として標準的な方法となっているが、近年著しく進歩している高速MRI撮影法に併用すると、速度情報の担体となるMRI信号の位相成分に誤差が生じて正しい速度画像が得られないという問題があった。本研究ではMRI撮影パルスシーケンスに前駆パルス(preparation pulse)として適用できる速度エンコード法を開発し、高速MRI撮影法と併用することによって位相コントラスト法の高速化を行った。 従来の位相コントラスト法の高速化は位相成分の歪みを補正するアプローチが中心であったが、信号強度(magnitude)情報は高速撮影法においても安定して収集できることに着目し、不安定な位相速度情報を信号強度に変換して収集した後、位相情報へと再変換するという新しい方法を開発した。研究初年度にはこの新しい方法論の基本原理を確認し、第2年度には高速MRI撮影法に前駆パルスとして実装し、定常流ファントムを対象として速度の定量性に関する実験的検証を行った。本法においては位相情報は信号強度を表す縦磁化に変換されるため、縦磁化の大きさに影響を及ぼすT1値によって、最終的に得られる速度値が変化することが明らかとなり、撮影対象のT1値による補正が必要であった。しかし、得られた流速値は実際の流速と比例し、本法の速度の定量性を確認できた。T1値による補正が必要であるが、高速MRI撮影法に前駆パルスとして併用できる新しい位相コントラスト法を確立できたと考えられる。
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