研究課題/領域番号 |
12670907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
田島 廣之 日本医科大学, 医学部, 助教授 (00188244)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 肺血栓塞栓症 / IVR / thrombectomy / カテーテル / 肺動脈 / 血管造影 |
研究概要 |
致死的急性塊状肺血栓塞栓症に対し、血栓溶解・破砕・吸引療法の新しいシステムを開発し、基礎研究の後臨床応用を行なった。具体的には、肺動脈から超選択的に血栓溶解剤を投与することに加え、新規開発したカテーテルを用いて血栓破砕を行い、更に吸引用広径カテーテルを用いて血栓吸引を行った。【対象】急性塊状肺血栓塞栓症の血栓破砕吸引治療を行った20例。【方法】大腿静脈経由にて肺動脈造影用特注k-PAカテーテル(メデイキット)を左または右の主肺動脈-中間肺動脈幹に留置。カテーテルを、側孔から出したガイドワイヤーを軸として、手動で回転させた。治療に際しては、血栓溶解療法(t-PA:チソキナーゼ640万単位/64分)と血栓吸引療法を併用した。【結果】1.カテーテルの肺動脈への挿入は容易に行われた。2.カテーテルの回転も概ね良好に行われた。3.全例救命しえた。4.ショック・インデックス、肺動脈圧など循環動態の明らかな改善が認められた。5.治療直後における血管造影像の著明な改善が認められた。6.血管造影室滞在時間は平均131分であった。7.1例で手技中に心停止となったが回復した。また、1例でカテーテルの破損が見られたが、直ちに回収しえた。【考察】本法は、カテーテルのピッグテイル部分の回転が直接血栓を破砕し、遠位に小血栓を移動させるものである。破砕された血栓の表面積は増大するため、血栓溶解療法の効果が増強することも良好な結果につながったものと考えている。【結論】本法の有用性が明かとなった。
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