研究課題/領域番号 |
12670966
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
内村 直尚 久留米大学, 医学部, 助教授 (10248411)
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研究分担者 |
土生川 光成 久留米大学, 医学部, 助手 (40343701)
原野 睦生 久留米大学, 医学部, 助手 (20289490)
竹内 暢 久留米大学, 医学部, 助手 (80360296)
山本 克康 久留米大学, 医学部, 助手 (60368925)
橋爪 祐二 久留米大学, 医学部, 講師 (30333230)
野瀬 巌 久留米大学, 医学部, 講師 (20248404)
白川 伸一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (80299453)
向井 正樹 久留米大学, 医学部, 助手 (90312149)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | レム睡眠行動障害 / 睡眠ポリグラフ検査 / メラトニン / SPECT / SSRI / メラトニンレセプター遺伝子 / 脳血流量 / MRI / Mel1a / Mel1b / 遺伝子解析 / PCR-RFLP法 / 遺伝子多型 / フルボキサミン / パロキセチン / クロナゼパム / 終夜睡眠ポリグラフ / 頭部MRI検査 / SPEC検査 / 脳血流低下 / 橋 / 前頭葉上部 / 相動性筋活動 / 持続性筋活動 / 副作用 / 高齢者 / メラトニン血中濃度 |
研究概要 |
特発性レム睡眠行動障害(RBD)患者では、頭部MRI検査にて特に異常を認めないが、SPECT検査にて前頭葉上部および橋における有意な血流低下を認め、RBDの病因に深く関与しているものと推察された。また、夜間のメラトニン最大分泌量が多くのRBD患者では低下しており、診断および治療の選択にも有用であることを明らかにした。さらに、睡眠ポリグラフ(PSG)検査では、RBD患者では健康成人と比べてレム潜時の延長、徐波睡眠の増加を認めた。メラトニン夜間最大分泌量が30pg/ml以下の症例ではメラトニン3〜6mgを就寝前に投与したところ、約90%の症例において有効性がみられ、明らかな副作用は認められなかった。一般的に使用されているクロナゼパムはPSG所見ては相動性筋活動を抑制するが、メラトニンは持続性筋活動を有意に減少させたことより、両薬剤の作用機序が異なる可能性が示唆された。一方、選択的セロトニン再取り組み阻害薬(SSRI)であるフルボキサミン(25〜50mg)あるいはパロキセチン(10〜20mg)を就寝前に投与したところ、明らかに異常行動および抗争的な夢は減少した。PSG所見ではレム睡眠出現率は有意に抑制されるが、相動性および持続性筋活動には変化はなかったことより、作用機序としてはレム睡眠の抑制ならびに怒りや不安などの情動の抑制作用を推察している。次にRBD患者のメラトニンレセプター遺伝子(Mella, Mellb)の多型について解析を行った。Mella遺伝子のC160T多型とC470T多型についてはマイナー・アレルの頻度はいずれの多型もRBD患者で0%、対照群0〜14%で、有意な関連は認められなかった。Mellb遺伝子のG71A多型とC196T多型に関してもMella遺伝子と同様に有意な関連はみられなかった。以上の結果より、特発性RBDの発症にはMella遺伝子多型およびMellb遺伝子多型の関与がみられないことが示唆された。
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