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変異蛋白質のプロテアゾーム分解における糖鎖のトリミングの役割

研究課題

研究課題/領域番号 12670975
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 血液内科学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

広沢 信作  医科歯科大, 助教授 (50143574)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードプラスミン インヒビター / 変異蛋白 / マンノーストリミング / プロテアソーム / グルコーストリミング / ユビキチン
研究概要

日本における2家系のプラスミンインヒビター欠乏症(PI-Nara、PI-Okinawa)の遺伝子変異を有する発現するベクターを導入して樹立したstable cell lineを用いて一連のパルスチェイス実験を行った。細胞は正常および2種類の変異PI蛋白(PI-Nara、PI-Okinawa)を発現している。ハイマンノース型の糖鎖(Glu3Man9GlNac2)のうち、グルコースのトリミングをおこなうグルコシダーゼを阻害するcastanospermine (CAS)あるいは、マンノースのトリミングに関与するmannojirimycin (MNJ)を用いた。プロテアソームの阻害剤としては、ALLNやラクタシスチンを使用した。
正常PI蛋白は2時間以内に細胞から分泌され、1時間で既に分泌された。一方、2種類の変異蛋白は細胞内に留まり、半減期は大体4時間であった。
ALLNあるいはLCTを添加すると、変異蛋白の分解は著明に阻害された。
dMMの阻害の程度はLCTと同程度であった。dMMとLCTとの同時添加では阻害は相加的ではなかった。これらの結果から、マンノースのトリミングを阻害しても、プロテアソームによる分解を阻害しても結果としては共通の経路で阻害がおこっていると推測された。
プロテアソームはユビキチン化された蛋白を分解するが、変異PI蛋白はユビキチン化されていなかった。
CSTによりグルコーストリミングが阻害すると分解は著明に亢進した。正常蛋白と比較して、変異蛋白はカルネキシン(CNX)との結合時間と結合量が多かった。CST添加では、正常及び変異蛋白ともCNXとの結合が阻害された。
以上より、変異蛋白はマンノースがはずれる(トリミング)と分解が開始されること、分解はプロテアソームでおこることが明らかにされた。グルコーストリミングが阻害されてもマンノーストリミングはおこり、プロテアソームで分解されることも明らかにされた。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Chung D-C, et al.: "Mannose trimning directs degradation of mutant α2-plasmin inhibitor by proteasome."J Biol Chem. 275・7. 4981-4987 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshinaga H, et al.: "A novel point mutation of the splicing donor site in the intron 2 of the plasmin inhibitor gene."Thromb Haemost. 84・. 307-311 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 広沢信作: "変異プラスミンインヒビターの分解-マンノーストリミングの重要性-"最新医学. 55・9. 138-148 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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