研究課題/領域番号 |
12670984
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 伸 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (10101255)
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研究分担者 |
轟木 秀一 産業医科大学, 医学部, 助手 (50320346)
清水 慶子 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (90135616)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | Tissue Factor / Neutrophil / Thrombosis / Arteriosclerosis / Inflammation / Infection / Coagulation / Leukocyte Activation |
研究概要 |
背景・目的: これまで、白血球細胞系におけるTFの発現細胞は単球/マクロファージのみで、好中球(穎粒球)やリンパ球にはTF発現能がないとされていた。しかしながら、申請者らはウサギ、サルならびにヒトで炎症部位に集積する好中球がTFを強く発現することを新たに見出し、TFの新た'な機能・役割に関する新知見として注目されている。 本研究ではこれまでの研究実績を活かし、好中球でのTF発現機序に関する細胞分子生物学的研究、ならびにサルモデルを駆使した好中球TFの病態生化学的研究を進めつつ、好中球TFについて、発現機構、炎症や凝固亢進など凝血病態との関連ならびに発現抑制機序など、その全体像を明らかにする。 結果・考察: LPS投与によるサルでの炎症モデルのを作出を完成し、肝臓類洞を中心に好中球の集積と活性化好中球でのTF発現を、共焦点顕微鏡を駆使した免疫組織化学およびin situ hybridization等で明らかにした。同時に、内皮細胞表層の接着因子に関しても免疫組織化学的に検討し、好中球TF発現に関わる接着因子を検討した。 ヒトの虫垂、肝臓あるいは脳の症炎症局所においても好中球TF発現が認められていることから、好中球TFは炎症における主要な生体内反応の一つであることが明らかになった。好中球TF発現と凝固系の活性化、凝血病態、炎症応答および動脈硬化などとの関連が新たに見出され、好中球TFの生理学的および病態生理学的役割に関する興味深い成果が得られた。
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