研究課題/領域番号 |
12670985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
待井 隆志 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50124780)
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研究分担者 |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
水木 満佐央 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80283761)
柴山 浩彦 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究) (60346202)
池田 弘和 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10311755)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | PNH / PIG-A / GPIアンカー / CD59 / 造血不全 / 再生不良性貧血 / クローン拡大 / ミスセンス変異 / 造血幹細胞 / HMGA2 / PIG-A遺伝子 / レトロウイルスベクター |
研究概要 |
本研究で我々は、CD59欠損血球およびPIG-A遺伝子変異の高感度検出法を確立するとともに、PNHの病態の解明めざして以下の検討を行った。 1.高感度CD59アッセイにより、従来の標準的なフローサイトメトリーでGPIアンカー型蛋白(GPI-AP)欠損の検出されなかった再生不良性貧血、MDS例、および正常人の一部に、CD59欠損赤血球の微小分画を検出した。これらの小分画は経時的に増加あるいは減少を示した。 2.初診後、6-10年間followしたPNH患者9例における異常クローンの変動を検討した。初期に検出された優性クローンは全例で数年経過した後も優性であり、これらの患者では1個の造血幹細胞クローンが長期の造血の大部分を維持していると考えられた。 3.PNH患者にしばしば見られる造血不全の機序を検討し、造血不全がストローマ細胞の異常、あるいはストローマ細胞と血液細胞の相互作用の障害によるものではなく、造血幹細胞の異常によることを示した。 4.PNH患者に見られた、ミスセンス変異を有するPIG-A蛋白の機能的解析を行った。遺伝子型と表現型はほぼ一致し、一部のミスセンスでPIG-A蛋白とPIG-H, GOI-1あるいはPIG-Pとの結合異常が見いだされた。 5.レトロウイルスベクターを用いたPIG-A遺伝子導入実験において、種々のGPI-AP欠損血球にPIG-A遺伝子を効率よく導入でき、GPI-APの発現回復を確認した。 6.我々は以前に、PIG-A変異と12番染色体異常を併せ持つGPI-AP欠損血球を有するPNH症例を報告した。その切断部にHMGI-C遺伝子(間葉系の良性腫瘍で高頻度に異常が見られる)が同定されたので、PNH患者血球におけるHMGI-Cの発現について検討を開始した。
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