研究課題/領域番号 |
12670988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 秋田大学 (2001) 大阪大学 (2000) |
研究代表者 |
鈴木 聡 秋田大学, 医学部, 教授 (10311565)
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研究分担者 |
仲野 徹 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00172370)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | PTEN / 造血細胞 / ガン抑制遺伝子 / 欠損マウス / 造血 |
研究概要 |
1)T細胞におけるPTENの機能解析: T細胞特異的PTEN欠損マウスは、主にCD4リンパ腫に罹患する。癌化する前のマウスは、CD4陽性T細胞やB細胞の増加、増殖亢進・アポトーシス抵抗性がみられ、またT細胞の自己反応性や自己抗体の産生をみた。免疫寛容の破綻は、胸腺における負の選択の障害、および末梢での免疫寛容の障害がその原因であることを明らかにした。生化学的にはAkt/PKBおよびMAPKの活性が亢進していた。 2)B細胞におけるPTENの機能解析: B細胞特異的PTEN欠損マウスではBla細胞が著増し、自己抗体産生が増強していた。また、脾臓におけるB2細胞は、辺縁B細胞が著増し、濾胞B細胞は激減していた。PTEN欠損B細胞は、増殖が亢進し、アポトーシス抵抗性であり、さらに細胞遊走能も亢進していた。生化学的にはAktが著しく亢進していた。さらにB細胞特異的PTEN欠損マウスでは、免疫グロブリンのクラススイッチが著しく障害されており、これはクラススイッチに重要である遺伝子AIDの発現誘導の低下によるものと思われた。 3)非リンパ細胞におけるPTENの機能解析: a)PTEN欠損ES細胞の造血細胞への分化能: PTEN欠損ES細胞をop9細胞上で造血細胞に分化誘導させたところ、造血細胞への分化が著しく障害されていた。現在この現象が1つのPTEN欠損ES細胞においてにのみみられる現象ではないということを明らかにするために、複数のPTEN欠損ES細胞の樹立・分化誘導を試みている。 b)造血細胞特異的PTEN欠損マウスの作成: 造血細胞特異的PTEN欠損マウスをTie2Cre-TgマウスとPTENfloxマウスを交配することによって作成した。このマウスは胎生致死である。現在このマウスでは造血障害があるのかどうか、死因はなにかの検索を試みている。
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