研究課題/領域番号 |
12670989
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
本田 繁則 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00303959)
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研究分担者 |
柏木 浩和 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
冨山 佳昭 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80252667)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | インテグリン / αvβ3 / リガント結合部位 / ドミナントネガティブ効果 / αVβ3 / リガンド結合部位 |
研究概要 |
インテグリンαvβ3は内皮細胞、平滑筋細胞などの血管構成細胞や腫瘍細胞に多数発現しており、病的血栓形成、病的血管新生および腫瘍増殖・転移に重要な接着分子と考えられている。このように、インテグリンαvβ3の機能発現機構を明らかにしそれを制御することは血栓症や動脈硬化といった血管病、さらには悪性新生物などの成人病の新たな治療法として必須と考えられる。本研究ではαvβ3、なかでもαv鎖の機能部位を同定しその制御法を開発することを目的としている。 αv鎖の機能部位の同定およびミュータントαvβ3発現細胞株の樹立: 申請者は今回の研究計画においてαV鎖内にAla変異を系統的に導入することによりインテグリンαv鎖の機能部位の同定に成功した。即ち、αv鎖N末端領域内のTyr178をκaへ置換したαvβ3がリガンド結合能を欠如したことから、Tyr178が機能部位として必須の残基であることが明らかとなった。さらに、αvインテグリンを欠損したvariant typeのmelanoma cell lineを用いて機能欠損αvβ3(Tyr178Alaαvβ3)を発現する細胞株を樹立した。ミュータントαvβ3を発現する細胞はそのリガンドであるフィブリノーゲンおよびピトロネクチンへの接着能を著しく障害しておりαV鎖内Try178が機能部位として重要であることが確認できた。 ミュータントαvβ3の機能解析およびαvβ3の制御法の開発: 野生型αvβ3を恒常的に発現するhuman embryonic kidney cell(β3-293cell)に上記ミュータントαvβ3を一過性に発現させることで細胞接着能への影響につき検討したところ、親株細胞のフィブリノーゲンへの接着能が著しく障害された。内因性αvβ3の発現量は減少しておらず、Tyr178Alaαvβ3の過剰発現はドミナントネガティブに働くと考えられた。
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