研究課題/領域番号 |
12671027
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
桑原 道雄 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60221230)
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研究分担者 |
佐々木 成 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (60170677)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | トラフィッキング / ソーティングシグナル / AQP2 / 腎性尿崩症 / アクアポリン / 小胞体 / ゴルジ装置 |
研究概要 |
1.AQP2遺伝子異常による常染色体優性腎性尿崩症の原因となっている変異AQP2を3例解析した。これらの変異はいずれもC末端近傍に認められ、いわゆるドミナントネガティブ効果によって形質膜へのトラフィッキング障害をきたしていることが示唆された。したがってAQP2のC末端は細胞内トラフィッキングを制御していると推定された。さらに、同じ変異AQP2を腎由来培養細胞であるMDCK細胞に遺伝子導入して発現させたところ、この変異AQP2は本来の頂側膜ではなく、側底側膜にトラフィッキングされていることが判明した。以上よりAQP2はC末端にソーティングシグナルがあることがほぼ確実であり、このシグナルを同定するとともにシグナルに結合する因子を同定するため、さらなる研究を行っている。 2.従来、常染色体劣性腎性尿崩症の原因となっている変異AQP2は単体のまま小胞体にとどまるとされていたが、免疫沈降法によって変異AQP2と野生型AQP2は4量体を形成していることを示した。したがって、変異型と野生型AQP2の混合4量体は、ゴルジ装置まで輸送されている可能性が示唆された。 3.線虫C. elegansの遺伝子F40F9.9がコードする蛋白は水チャネルであり、発現実験で形質膜への発現を確認した。この蛋白はC. elegansにおいて同定された2番目の水チャネルであることから、AQP-CE2と名付けた。 4.野生型AQP3を腎由来培養細胞であるMDCK細胞に遺伝子導入して発現させたところ、in vivoと同様に側底側膜に発現していた。AQP2より得られた知見からAQP3もC末端に側底側膜へのソーティングシグナルがあると推定され、さらなる研究を行っている。 5.細胞内蛋白動態と関連した細胞内シグナリングにおいても若干の知見を得た。
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