研究課題/領域番号 |
12671101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塚本 和久 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (20251233)
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研究分担者 |
橋本 佳明 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (40172879)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | パラオキソナーゼ / HDL / アポ蛋白A-I / 酸化脂質 / PAF-AH / LDL / マクロファージ / 動脈硬化 / RAF-AH / アポAI / 酸化 / 動脈硬化症 |
研究概要 |
HDLの抗酸化作用に重要な役割を果たすと考えられているパラオキソナーゼ(PON1)の解析を行うと共に、同様の役割が提唱されているPAF-AHについても検討を行った。正常ヒトにおいてはPON1はアポAIに安定化されてHDL粒子のみに存在しているが、アポAI欠損症患者の検討より、アポAIが血中に欠失する場合でもPON1はHDL粒子のみに存在していることが判明した。しかし、このような存在形式をとるPON1は、アポAI欠損症では物理的安定性のみならず、その活性においても不安定であった。アデノウイルスを用いて野生型マウスおよび高脂血症マウスにPON1を過剰発現させた場合にもPON1はHDL粒子のみに分布した。ウイルス投与野生型マウスからPON1を過剰に含有するHDLを採取してその特性を検討したところ、このHDLは酸化刺激に対して抵抗性があること、マクロファージの酸化LDLによる泡沫化を抑制すること、泡沫化マクロファージからのコレステロール引き抜きを増強することが判明した。一方PAF-AHは、ヒトにおいてLDLおよびHDLに分布しているが、マウスにおいてはHDLのみに存在することが判明している。今回アデノウイルスを用いてヒトPAF-AHをマウスに過剰発現させたところ、そのリポ蛋白がほとんどHDLのみである野生型マウスにおいてはほぼHDLのみに分布したが、non-HDLリポ蛋白の多いアポE欠損マウスにおいてはすべてのリポ蛋白に分布し、またPAF-AHを過剰に含有するこれらリポ蛋白はすべて酸化刺激に対して抵抗性を有することがわかった。野生型マウスにPAF-AHを過剰発現させてPAF-AH過剰含有HDLのマクロファージに対する作用を検討したところ、PON1と同様に酸化LDLによる泡沫化を抑制すること、泡沫化マクロファージからのコレステロール引き抜き作用が増強されること、が判明した。
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