研究課題/領域番号 |
12671111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横出 正之 京都大学, 医学研究科, 助教授 (20252447)
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研究分担者 |
荒井 秀典 京都大学, 医学研究科, 助手 (60232021)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 粥状動脈硬化 / マクロファージ / 血管平滑筋細胞 / アポEノックアウトマウス / PDGF受容体 / モノクローナル抗体 / 血管再構築 / 造血幹細胞 / 受容体チロシンキナーゼ / マウス / PDGF / 受容体 / 平滑筋細胞 / 内皮細胞 / 増殖因子 |
研究概要 |
申請者は従来より虚血性心疾患・脳血管障害の基本病変である粥状動脈硬化の成立過程が炎症類似の機序を伴う臓器再構築過程にあると位置付け、その分子機構を時間・空間的な側面から粥状動脈硬化モデル動物を用いての解析を行なってきた。申請者はすでに単球・マクロファージが血管平滑筋細胞に先行して関与するという機能階層の存在を明らかにしたが、本申請ではさらに平滑筋細胞への直接的な機能遮断をこころみた。この目的で平滑筋細胞の強力な増殖・遊走因子である血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)α、β各々に対する機能遮断モノクローナル抗体を調製し、すでに泡沫細胞の多数集簇を伴う粥状動脈硬化病変が成立した12週齢のアポEノックアウトマウスに対していずれかの抗体を1mg隔日に腹腔内に6週間投与した。その結果、これらの抗体投与を受けた動物は対照動物と比較して血清脂質値は変化しないにもかかわらず、粥腫容積の減少に加えてその質的性状を変化させうることを実証した。これらの成績は、粥状動脈硬化に対する細胞機能制御操作の標的として、単球・マクロブァージに加えて、血管平滑筋細胞をも標的にした介入治療の可能性がありうることを示したものと考える。さらに、血管内膜における血管平滑筋細胞の起源、なかでもに骨髄由来幹細胞の関与につき個体レベルでの検索を行ない、粥状動脈硬化病巣の形成に骨髄由来細胞が関わることを実証し、病巣内集簇の機転について検証を行なうとともに、PDGF受容体βが血管構築に果たす役割につき明らかにした。
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