研究課題/領域番号 |
12671180
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
津久井 宏行 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00297508)
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研究分担者 |
冨澤 康子 (富澤 康子) 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00159047)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | タウリン / 心筋保護 / 開心術 / 術後急性期 / 強心作用 / 抗不整脈作用 |
研究概要 |
2-アミノエタンスルホン酸(タウリン)術前投与による開心術後急性期における有効性の検討 【目的】人工心肺使用下の心臓手術に伴い、心筋内タウリン含有量が減少することが指摘されており、このことが術後急性期における心不全の原因の1つと推察される。タウリンの術前投与による開心術後急性期における効果は未だ立証されていないため、その有用性について検討した。 【対象】待機的心臓外科手術患者21名を対象とした。 【方法】上記患者を無作為にタウリン内服群(術前7日前より3g/日)と非内服群に分けた。心筋保護は、大動脈基部より間欠的順行性に行った。人工心肺開始前と大動脈遮断解除後30分の2点で心房筋を採取した。術後は、収縮期血圧100mmHg以上、心係数2.5/min/m^2以上、Ht25%以上を指標に強心剤・末梢拡張剤・抗不整脈薬の使用、輸血を適宜行った。術中は自己心拍出現の有無を、術後は、心拍数、血圧、肺動脈圧、中心静脈圧、尿量、心係数、Sv02を計測するとともに、血液・生化学検査を行った。術後、カテコラミン、末梢拡張剤、抗不整脈薬の使用量、不整脈の出現の有無、出血量、輸血の有無、術後挿管時間、IABP挿入時間、ペースメーカー使用の有無について検討した。術中得られた標本から心房内タウリン含有量を測定した。 【結果】両群とも大動脈遮断解除後、心房内のタウリン含有量の低下傾向が認められたが、タウリン内服群においては、その傾向が小さい傾向にあった。術前のタウリン内服により必ずしも心房内含有量の上昇は認められなかったが、タウリン内服群においては、不整脈の出現、術後カテコラミン量・使用数、Ca補正目的のCa製剤使用量の減少傾向が認められた。 【総括】タウリン内服群では、開心術後急性期における有用性が認められた。今後、タウリンの至摘内服量、期間を検討することによって、術前タウリン内服による術後急性期における更なる有効性が示唆された。
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