研究課題/領域番号 |
12671188
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
疋田 茂樹 久留米大学, 医学部, 講師 (10189764)
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研究分担者 |
秋吉 建二郎 久留米大学, 医学部, 助手 (80268945)
浅桐 公男 久留米大学, 医学部, 助手 (90268946)
中溝 博隆 久留米大学, 医学部, 助手 (40289492)
白水 泰昌 久留米大学, 医学部, 助手 (20279186)
秦 洋文 久留米大学, 医学部, 助手 (80268903)
川口 千晶 久留米大学, 医学部, 助手 (90309849)
つる 知光 久留米大学, 医学部, 講師 (80197764)
田中 芳明 久留米大学, 医学部, 講師 (50188348)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2002年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2001年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 肝移植 / 虚血・再潅流 / 流れ刺激 / 類洞壁細胞 / 肝細胞 / エンドセリン / カルシウム拮抗薬 / 冷保存 / 肝臓移植 / 虚血・再灌流 / 微小循環 / ずり応力 |
研究概要 |
本研究の成果の概要は以下に述べるとおりである. まずラット肝の類洞が流れ刺激が消失した状態で如何に変化するかを単純浸漬冷保存下の類洞の狭小化率と実際の類洞の幅を保存0時間後と保存6時間後とでZONE別に組織学的に比較検討した.その結果、流速の最も速いZONE3は、ZONE1に比べて、流れ刺激が途絶した単純冷保存後6時間で有意に狭小化率が高値であったが、本来、類洞幅が広いZONE3は、ZONE1より単純冷保存6時間後でも、類洞幅は広かった.このことから肝類洞壁細胞にも流れ刺激感受性があることが示唆された.そこで、冷保存6時間後のラット肝移植モデルを用いて、移植直前に正常門脈圧の2倍で潅流した群と正常門脈圧で潅流した群と潅流しない群で移植後の類洞血流速度を検討した.また移植後の類洞血流の低下の原因として考えられるエンドセリンやカルシウムの影響についても、それらの阻害薬を用いて検討した.その結果、正常門脈圧の2倍で潅流した群は、移植後の類洞血流速度は、移植せず肝動脈を結紮したのみの血流速度と全てのZONEで同レベルの回復を認めた.正常門脈圧で潅流した群、カルシウム拮抗薬、エンドセリン阻害剤を用いた群ではZONE2とZONE3での血流の回復は認めたが、ZONE1の血流の回復は、正常門脈圧の2倍で潅流したものほど回復しなかった.移植後の組織マロンヂアルデヒドは、正常門脈圧の2倍で潅流した群とカルシウム拮抗薬使用群、エンドセリン阻害剤使用群で有意に低値であった.このことから、肝類洞壁細胞に流れ刺激感受性が存在する可能性が示唆され、単純浸漬冷保存の肝グラフトに物理的な流れ刺激を負荷することにより、虚血・再潅流障害の本態である微小循環障害を軽減させうることが明らかとなった.
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