研究課題/領域番号 |
12671224
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
有吉 秀男 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60294055)
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研究分担者 |
左近 賢人 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40170659)
中森 正二 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70294080)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 癌転移 / 浸潤 / 血管内皮細胞開裂 / 細胞内遊離カルシウム / 癌浸潤 / 内皮細胞開裂 |
研究概要 |
癌細胞の転移、浸潤成立に重要な役割を果たすと考えられている血管内皮細胞開列現象の機序に関し、まず、血管内皮細胞側での細胞内遊離カルシウム濃度([Ca2+]i)動態に焦点を当て検討を行った。直接の癌細胞・血管内皮細胞の接触による刺激の場合と、癌細胞より分泌、放出された未知の液性因子による刺激の両者に関し、共焦点レーザー顕微鏡を用いた[Ca2+]i画像化システムを用いる事により別々に解析を行った。まず、細胞接触による血管内皮細胞活性化、開列の解析であるが、ヒト乳癌細胞株、MCF-7はヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)と直接接触することによりHUVECの開裂現象を生じさせるが、その過程でHUVECに[Ca2+]iのoscillationを惹起することが明らかにされた。この[Ca2+]iのoscillationはパラフォルムアルデヒド固定されたMIC-7では認められず、又、非特異的Ca2+チャンネルブロッカーであるNi2+により抑制されなかったことより、この[Ca2+]i上昇は単純な物理的な刺激によるものではなく、何らかの生細胞機能を要すること、又、細胞内Ca2+貯蔵部位よりのCa2+動員が中心となって生じていることが示唆された。現在細胞表面の責任分子、およびCa2+チャンネルに関し、検討中である。一方、癌細胞由来液性因子による開裂減少に関してはMCF-7培養上清は開裂減少、及び、[Ca2+]iのoscillationを生じうることを確認したが、前者のみは上清の加熱処理により消失した。この事より癌由来の液性因子による開裂減少に[Ca2+]i上昇は必須ではないものと考え、他の刺激伝道系に関して検討を行っている。
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