研究課題/領域番号 |
12671240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
山口 浩司 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60315512)
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研究分担者 |
平田 公一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50136959)
浦 英樹 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50264510)
茶木 良 札幌医科大学, 医学部, 助手
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 同所性転移 / リンパ節転移 / 肝転移 / 腹膜転移 / 胃癌 / 同所性移植 / 胃癌細胞株 / ヌードマウス / 接着分子 |
研究概要 |
同一の親株から血行性転移モデル、リンパ節転移モデル、腹膜転移モデルを樹立することで各転移形式別に特異的に関与する因子を同定することを日的とした。胃癌細胞株AZ521 5×10^6/0.1mlの細胞浮遊液をマウス胃壁に接種する細胞注入法を用い同所性移植を施行した。移植するマウスは生後6-7週、体重16-20gの雌(BALB/cAjcl-nu)を用いた。リンパ節転移巣、肝転移巣の転移細胞を培養しAZL1G、AZH1Gを樹立した。さらに上記のことを4回繰り返しAZL5G、AZH5Gを樹立した。AZ521の同所性移植では腹膜転移を形成しなかったため、腹腔内細胞注入を3回繰り返した腹膜転移株を樹立し、次に同所性移植により腹膜播腫転移巣の転移細胞を培養しAZ3P1Gを樹立した。さらに上記のことを2回繰り返しAZ3P3Gを樹立した。以下、親株との比較検討を行った。1.移植腫瘍の転移率:AZL5Gのリンパ節転移率は85.0%、AZH5Gの肝転移率は87.50%、AZ3P3Gの腹膜播腫転移率は80.0%であった。2.細胞増殖能:in vivoではAZL5G、AZH5G、AZ3P3Gは明らかにAZ521の増殖能を上回った。3.細胞運動能:全ての転移株はAZ521に比し亢進を認め、AZ3P3Gにおいて顕著であった。4.接着分子の発現:FACSによる細胞表面接着分子の発現では、AZL5Gではα_1、α_2インテグリン、AZH5Gではα_1、α_2、α_3、α_5インテグリン、AZ3P3Gではα_2、α_3、α_5、α_6インテグリンの発現が亢進していた。5.細胞接着能:AZL5GはtypeIV collagen、fibronectin、AZH5Gはfibronectin、AZ3P3GはtypeIV collagen、fibronectin、lamininに対する接着能が亢進していた(p<0.05)。6.血管新生因子産生量:VEGFの産生量ではAZL5Gは差を認めなかったが、AZH5Gでは増加、AZ3P3Gでは低下していた。7.血管新生阻害剤による転移抑制はAZH5Gにおいてのみ認められた。8.VEGF-C遺伝子の発現:AZL5GにおいてのみVEGF-Cの発現が認められた。以上のように補助金は補助条件に従って、非常に有用に使用されている。
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