研究課題/領域番号 |
12671294
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
町井 正人 北里大学, 医学部, 講師 (50209467)
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研究分担者 |
稲葉 英夫 金沢大学, 医学部, 教授 (60159952)
小原 邦義 北里大学, 医学部, 助教授 (40075510)
三好 豊 北里大学, 医学部, 助手 (50276094)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 脊髄保護 / プレコンディショニング / ischemic precondeitioning / ischemic preconditioning / heat shock protein |
研究概要 |
胸腹部動脈瘤の合併症として脊髄対麻痺は重篤なものであり、その回避方法が模索されている。本研究では、家兎脊髄対麻痺モデルを用い、脊髄の虚血・再灌流操作により得られる脊髄保護効果(ischemic preconditioning)の機序、特に虚血・再灌流操作直後に得られる保護効果(early protection)の機序の一端を解明することを目的とした。 1.虚血・再灌流操作の方法と脊髄保護効果の関係:虚血・再灌流を5分ごとに繰り返し計30分の操作を加えたものと、虚血・再灌流を3分ごと計30分加えたものでは、大動脈遮断による20分の脊髄虚血直後では運動機能に差は生じないが、24時間後には後者の方が有意に運動機能が維持された。2.虚血・再灌流操作とheat shock proteinの関係:虚血・再灌流操作を3分ごとに行い20分の脊髄虚血にさらし、運動機能が維持されているものでは、HSP 70はその直後には発現せず、24〜48時間後に発現する。このことは、early protectionではHSPの関与が少ないか存在せず、他の体液性物質による保護効果が示唆された。3.虚血・再灌流操作の脊髄に対する影響(電気生理学的検討):虚血・再灌流操作の後、脊髄を摘出し30分の無酸素状態にしRinger液で灌流し、電気刺激を加えると、虚血・再灌流操作を加えないコントロール群に比較し有意差は生じないもののamplitudeの増高、conduction timeの短縮が認められた。4.nicorandilによる脊髄虚血に対する保護効果:脊髄虚血前にnicorandilを投与したものでは、有意にamplitudeの増高、conduction timeの短縮が得られたが、灌流液にnicorandilを添加したものでは、変化は認められなかった。このことは、nicorandilの術前投与はIPC操作類似効果があることを示唆していると考えられた。
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