研究課題/領域番号 |
12671296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 岩手医科大学 (2001) 山形大学 (2000) |
研究代表者 |
諏訪部 章 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20241713)
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研究分担者 |
谷田 達男 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20217144)
大竹 和久 山形大学, 医学部, 助手 (30312739)
高橋 敬治 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50004685)
小野 貞文 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (80250827)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 肺移植 / 肺胞II型細胞 / 肺サーファクタント |
研究概要 |
本年度は、ラット肺からの単離肺胞II型上皮細胞(以下II型細胞)を用いた各種保存液の影響ならびに各種保存液で灌流したラット肺から単離したII型細胞の機能について検討を行った。まず、ラットからMasonらの方法でII型細胞を分離し、アメリカで広く使用されている細胞内液類似組成であるEuro-Collins液(EC液)と細胞外液類似組成であるPerfadex液(P液)の2種類の異なる臓器保存液の下で肺サーファクタントの合成・分泌実験を行った。 その結果、P液に比べ、EC液で保存したII型細胞は生存率が悪く、サーファクタント合成能(^3H-cholineの^3H-phosphatidylcholineへの取り込み)も低下していた。一方、P液で保存したII型細胞は、対照の通常の細胞培養用の培地(DMEM)で保存した場合よりも生存率がよく、サーファクタント合成能も有意に増加していた。次に、ラットから肺を摘出し、両保存液で肺動脈から灌流後、8時間まで両液中で4℃で保存した。その後、通常の方法でII型細胞を分離し、サーファクタントの合成能を評価した。その結果、EC液で保存した肺からのII型細胞は、P液で保存した場合よりも、回収率が悪かった。しかし、両肺より分離したII型細胞のサーファクタント合成能は両者で有意差は認めなかった。 以上から、肺組織保存には、P液はEC液より有用であり、P液はII型細胞の機能を高める可能性が示された。
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