研究課題/領域番号 |
12671304
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
紺谷 桂一 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90314153)
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研究分担者 |
澤井 聡 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (60335172)
藤野 昇三 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (10209075)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | MUC1ムチン / 合成ペプチド / 細胞障害Tリンパ球(CTL) / 樹状細胞(DC) / 養子免疫療法 / 癌ワクチン療法 / 肺癌 / MUC1 / 細胞傷害Tリンパ球(CTL) / 樹状細胞 |
研究概要 |
1.MUC1合成ペプチド刺激樹状細胞の抗原提示に関与する細胞表面分子の同定 MUC1ペプチド刺激樹状細胞を免疫沈降、酸処理により細胞表面分子結合ペプチドを分離し、ELISA法にて抗MUC1抗体SM3に対する反応を解析した。HLA class Iおよびclass II結合ペプチド両方に強い反応を示し、MUC1ペプチドは双方の分子上に抗原提示され、その提示エピトープはSM3で認識される共通配列を有するものであることが示唆された。一方、MUC1(+) HLA classII(+)肺癌細胞株TMK-KSHにおいてはHLA class I結合ペプチドにのみ反応がみられ、class II結合ペプチドは無反応であった。すなわち内因性MUC1がHLA class II上に抗原提示されないのに対して、MUC1ペプチド刺激DCがclass Iのみならずclass II上に抗原提示しうることを示すものであり、MUC1特異的CTL誘導においてDCがCD4(+)、CD8(+)の両T細胞に抗原提示が可能であることを示唆する。CTL誘導におけるヘルパーT細胞の重要性が報告されていることを考慮すると、MUC1ペプチド刺激DCを用いることがCTL誘導に有用であると考えられた。 2.MUC-1分子をターゲットにした免疫療法の臨床応用 他治療無効または施行不能な肺癌患者4例、乳癌患者3例を対象に、末梢血単核球(PBMC)からMUC1ペプチド刺激を繰り返し誘導したCTLを2〜4週毎にIL-2ととともに点滴静注した。さらにMUC1ペプチド刺激樹状細胞を用いたワクチン療法も併用した。他治療にてもPDであった7例は、5例がNC、1例がPR、1例がCRの免疫治療効果が得られた。とくに、癌性胸膜炎の胸水コントロールに有用であった。本治療による副作用は軽度の発熱のみで重篤なものはみられず全身状態不良例にも施行可能であった。
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