研究課題/領域番号 |
12671330
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
鈴木 隆 昭和大学, 医学部, 助教授 (60118958)
|
研究分担者 |
鈴木 秀一 昭和大学, 医学部, 助手 (80245860)
北見 明彦 昭和大学, 医学部, 講師 (20241036)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 呼吸音 / 胸腔音 / 胸腔鏡下手術 / 自然気胸 / ブレブ / 周波数解析 / 連続ウェーブレット変換 / 胸腔鏡手術 / フーリエ解析 |
研究概要 |
体表から聴診器で呼吸音と胸腔鏡下手術のさいにマイクロフォンを胸腔内へ入れて記録した胸腔音を解析した。呼吸音はマイクロフォン内臓の聴診器を用い、気道狭窄疾患3例、種々の呼吸器外科領域疾患の10症例に対し聴診しMDに記録した。また胸腔音については自然気胸症例の中で胸腔ドレーンからの空気もれが手術直前までみられた21症例を対象として手術中に滅菌したマイクロフォンを胸腔へ挿入し音の記録を行なった。また肺癌に対する左肺上葉切除後の肺瘻からの空気漏れがあった1症例に対しても同様の操作で検討を行なった、この22例の胸腔音はHi-8またはDVテープに画像とともに保存した。波動としての音の解析にはフーリエ解析、フーリエ解析に時間軸を加えた三次元表示それに連続ウェーブレット変換の表示を用いた。 体表からの聴診では腫瘍による気管狭窄症例では660Hz近傍にピークをもつ周波数成分がみられたが、これは呼吸のサイクルの中で長期間観察された。この所見は対照健常人の気管呼吸音では観察されないものであり、狭窄部を通過する空気の渦流を反映したものと思われた。また反回神経麻痺症例では呼吸に伴って声帯が受動的に振動することが推定されたが、これは今回の研究ではじめて明らかになったものである。種々の自然気胸症例でブラからの空気もれ音を検討したが、次のことが明らかになった。 1)プラの穴がすでに閉塞していて換気音だけの場合:低音の成分がほとんど全てを占めた。 2)ブラの穴が小さく空気もれがわずかな場合:低い音の成分が多かったが高い成分が少し混じっていた。 3)ブラの穴が大きく空気もれが大量の場合:低い音の成分が多かったが高い成分の占める割合が増加した。 また、空気もれの孔を探索する手法として胸腔内のマイクロフォンの利用が有用であったことも今回の検討で明らかにされた点である。
|