研究課題/領域番号 |
12671342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
峯 清一郎 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (70190709)
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研究分担者 |
村井 尚之 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (80241967)
山浦 晶 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40009717)
湯浅 茂樹 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70127596)
岩佐 博人 千葉大学, 医学部, 講師 (60203361)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Kindling / Neurogenesis / Bromodeoxyuridine / PSA-NCAM |
研究概要 |
てんかん原性獲得および二次性全般化にはadult neurogenesisと新生した神経線維による神経回路の再構築が関与しているとの仮説の下、扁桃核キンドリングラットの海馬における変化をbromodeoxyuridine(BrdU)標識と幼弱な顆粒細胞および苔状線維のマーカーであるポリシアル酸神経細胞接着分子(PSA-NCAM)に対する免疫組織染色により形態学的に検討した。 海馬歯状回顆粒細胞層基底部においてBrdU標識細胞の面積比率(%)を比較したところ、電極刺入側・非刺入側共にキンドリング群で対照群に比べ有意な増加を示した(4〜6倍)。蛍光抗体法-共焦点レーザー顕微鏡観察によりPSA-NCAMの発現についても同様の検討を行ったところ、やはりキンドリング群で有意な増加を示した(約2倍)。海馬CA3透明層に関心領域(ROI)を設定し、単位面積あたりのPSA-NCAM陽性の輝点数を比較したところ、対応するROI間ではキンドリング群において有意な増加が見られた(+50〜120%)。これらの検索を通じて電極刺入側・非刺入側間で有意差は見られなかった。さらにPSA-NCAM免疫電子顕微鏡法により海馬CA3aの透明層において微細構造を観察したところ、キンドリング群ではPSA-NCAM陽性の苔状線維および終末がより多く見られ、ことに苔状線維終末の中に内部もPSA-NCAM強陽性で長く変形したものが数多く認められた。 これまでの研究により扁桃核キンドリングにより、海馬歯状回での顆粒細胞新生が増加し、CA3透明層への新たな苔状線維の投射およびシナプスの付加が増加することが明らかになった。これらの変化は海馬において入力側・出力側の信号を共に増加させ、海馬の興奮性を高めると共に連絡する脳の各部位にも影響を及ぼし、扁桃核キンドリングにおけるてんかん性反応の獲得・維持に寄与すると考えられる。
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