研究課題/領域番号 |
12671367
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
白石 哲也 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (70206275)
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研究分担者 |
田渕 和雄 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50116480)
萩原 直司 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (90281203)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | p16INK4a / p14ARF / p53 / cytoplasmic accumulation / nuclear localizing signal / mutation / glioma / 膠芽腫 / p16 / brain tumor / p14INK4a / p14 |
研究概要 |
神経膠腫を含む多くの腫瘍で染色体9p21領域の欠失が認められる。INK4a遺伝子は同部位に存在し、p16をコードする。60-80%の悪性グリオーマにおいてINK4a遺伝子のhomozygous deletion, point mutationそしてDNA methylationが認められ、p16蛋白の機能が失われている。我々はINK4a遺伝子がコードするもうひとつの蛋白質であるp14ARFについて検討した。p14ARFはMDM2と直接結合し、p53がユビキチンによって分解されるのを防いでいる。93例の神経膠腫組織を対象にp16INK4a, p14ARF, MDM2,p53の免疫組織化学的検討を行った。またINK4a遺伝子変異をSouthern blottingおよびDNA sequenceにて検討した。50-60%の症例でp16INK4aの発現が欠除していたが、それらの症例ではp14ARFも同様に欠除していた。細胞質にp16INK4aの蓄積が認められた症例はanaplastic astrocytoma 12.8%,gliblastoma 31.5%であり、そのうちの2例でpoint mutationが認められた。またこれらの症例のうち10%がp14ARFも細胞内に蓄積し、残りの90%は欠失していた。以上の結果より、神経膠腫においてはINK4a遺伝子の異常はp16INF4aとp14ARFの両方の蛋白質発現に異常をきたしていることが明らかとなった。また一部の症例ではpoint mutationによりp16INK4aとp14ARFの核内移行が障害されることが重要であることが確認された。
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