研究課題/領域番号 |
12671397
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
仲村 一郎 (2001) 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30323596)
清水 学 (2000) 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60313136)
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研究分担者 |
織田 弘美 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60101698)
田中 栄 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50282661)
仲村 一郎 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30323596)
河野 慎次郎 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40333463)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / 破骨細胞 / RANKL / RANK / 破骨細胞数 / TRAF6 |
研究概要 |
これまでにわれわれはRA患者より手術時に採取した滑膜組織から酵素消化法によって滑膜細胞を採取し、これを活性型ビタミンD、マクロファージコロニー刺激因子の存在下で培養することによって破骨細胞様の多核細胞が形成されることを明らかにした。Receptor Activator of NF-κB Ligand (RANKL)はTNFスーパーファミリーに属する膜結合蛋白であり、破骨細胞前駆細胞である単球・マクロファージ系の細胞に発現するレセプターRANKに結合することによって破骨細胞への分化を決定すると考えられる。滑膜組織におけるRANKLの発現をノーザンブロットによって検討したところ、RA滑膜にはRANKLが大量に発現していること、一方変形性関節症患者の関節滑膜にはRANKLの発現は少ないことが明らかになった。滑膜細胞を免疫染色にて検討したところ、滑膜線維芽細胞に極めて強いRANKLの発現が認められた。 RANKLの発現は活性型ビタミンD3の刺激によってupregulateされた。滑膜細胞による破骨細胞形成系にRANKLの生理的なインヒビターであるosteoprotegrin (OPG)を添加すると、この培養系における破骨細胞形成を抑制した。アジュバント関節炎ラットはRAのモデルとして用いられ、顕著な骨関節破壊を来すが、OPGを炎症関節に局所投与することによりアジュパント関節炎ラットにおける骨破壊が抑制された。以上の結果よりRANKL-RANK系をターゲットにした新しい骨関節破壊治療アプローチが可能であると考えられる。今後OPG、あるいはRANKL-RANK系を抑制するような低分子薬剤の開発が期待される。
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