研究課題/領域番号 |
12671399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
伊藤 聰一郎 東京医科歯科大学, 疾患遺伝子実験センター, 助教授 (10242190)
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研究分担者 |
田口 隆久 経済産業省, 産業技術総合研究所・人間系特別研究体, 系長 (10197246)
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教授 (70108223)
四宮 謙一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20111594)
田中 順三 物質材料研究機構, 生体材料研究センター・センター長 (10343831)
市野瀬 志津子 Center for electron microscopy, Assistant professor (60014156)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | キトサン・チューブ / ラミニン / ラミニンペプチド / YIGSR配裂 / IKVAV配列 / 神経再生 / キトサンチューブ / YIGSR配列 / 末梢神経再生 / 異型断面 / 架橋処理 / atelocollagen / 架橋法 / 人工神経 / Neurocrescin / Muscle Derived Protein77(MDP77) / 筋由来神経突起伸長因子 |
研究概要 |
1.ラミニンペプチドを結合したキトサンチューブの開発 カニ腱を化学処理することによりチューブ状にし(キトサンチューブ)、これを人工神経用にデザインする方法を考案した。ラミニンペプチドを共有結合させ、その神経再生に及ぼす効果を判定した。 ラミニンとラミニンペプチド(YIGSR、IKVAV配列)をキトサンチューブに共有結合させた。これらのチューブを用いてSDラットの右坐骨神経に長さ15mmの架橋移植を行った(各群N=20)。同系神経移植を対照とした(N=5)。縫合後1,2,4,6,8週で3匹ずつ、実験群の移植チューブより試料を採取して組織学的観察を行った。移植後12週で実験群と対照群の移植チューブ中央部、及び遠位縫合部より10mm末梢から試料を採取して組織学的観察を行なうとともに、再生軸索占有率を計測した(各群N=5)。さらに、移植部の近位で電気刺激して左右のM波を記録し、その比を求めた。 次に、HApコーティングした三角形のキトサンチューブにラミニンとラミニンペプチド(YIGSR、IKVAV配列)を吸着させ、SDラットの右坐骨神経に架橋移植して(各群N=5)、12週後に同様の方法で神経再生を評価した。 ラミニン群とラミニンペプチド群の両群において、チューブ壁に沿って活性化線維芽細胞が配列し、その間に神経組織が再生された。これは、チューブに結合したラミニンやラミニンペプチドが、再生神経組織の伸長を直接促進する効果を及ぼすことを示唆する。全観察期間を通して再生組織とチューブ壁の接触長はラミニン群>YIGSR群>IKVAV群>無処理群だった。また、移植後12週での軸索占有率(ラミニン群が最大)、終末潜時の比(ラミニン群が最小)もこの順に良好な結果を示した。以上の成績を検討すると、YIGSRに次いでIKVAV配列の結合がラミニンに匹敵する神経再生促進効果を示している。 2.rhMDPの運動神経再生促進効果 ヒト筋由来神経突起伸張因子recombinant human Muscle Derived Protein(rhMDP)のクローニングにも成功した(田口ら)。このrhMDPの運動神経及び知覚神経再生促進効果を(1)ラット坐骨神経の切断モデルと(2)ウサギ正中神経の切断モデルを用いて確認した。現在、これらのdataを採取して解析中である。
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