研究課題/領域番号 |
12671444
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
亀山 修 関西医科大学, 医学部, 助教授 (50148516)
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研究分担者 |
徳原 康彦 大阪国際女子大学, 人間科学部, 教授 (40122139)
松浦 正史 兵庫教育大学, 生活健康講座, 教授 (40036447)
中尾 浩志 関西医科大学, 医学部, 助手 (90309237)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | Computer / long leg brance / knee joint / gait analysis / biomechanics / computer / long leg brace / Knee joint |
研究概要 |
我々は長下肢装具の膝関節にマイクロコンピュータで制御する継ぎ手を装備した新しいタイプの装具を開発し、さらに、坂道の上り下り動作や階段の昇降動作も可能な(Intelligent Brace modelII : IB-II)を用いて、各種歩行動作について動作筋電図学的に検討した。歩行は平地歩行、坂道上り下り動作、並びに継ぎ足階段昇降動作を実施させた。(1)IB-IIで膝関節運動を上記のように制御した条件、(2)IB-IIで膝関節を固定解除した条件、(3)通常の長下肢装具着用と同じ条件である膝関節を固定した条件、(4)自然歩行である。その結果平地歩行における自然歩行では、筋放電様相、筋放電量及び歩容ともIB-1における結果と同様であった。しかし坂道上り動作における自然歩行時の筋活動様相は、着床前後に腓腹筋外側頭を除く下肢筋に明瞭な放電が見られ、接地の衝撃を吸収していると考えられた。前脛骨筋、腓腹筋外側頭、大腿二頭筋及び大殿筋の筋活動量は、着床期に膝関節を固定制御した条件が他の条件に比較して最も低い値を示した。坂道下り動作時における筋活動量は、前脛骨筋及び腓腹筋外側頭は制御条件下のほうが固定や固定解除の条件下より、少ない筋活動を示した。特に、前脛骨筋の制御条件時の%MMTは、固定時に有意に低値(P<0.05)を示し、また、内側広筋の制御時の筋活動は、固定解除時と比較して有意に低かった(P<0.05)。階段昇り継ぎ足歩行では、前脛骨筋及び大腿二頭筋では何れの条件下でも遊脚期には顕著な放電が認められた。しかし腓腹筋外側頭では自然歩行で見られた接床期後半の大きな放電は装具装着では見られなかった。装具装着が筋活動に及ぼす影響を装具歩行の放電量と自然歩行の放電量の比で検討したところ階段昇り動作で腓腹筋外側頭以外の筋に顕著な増大が認められた。特に前脛骨筋では有意に増大し、大腿筋群の何れの筋においても自然歩行の1.2倍以上の筋放電量を必要とした。次ぎに、膝継ぎ手制御の有用性を制御歩行と装具歩行時の筋活動比で検討したところ、平地歩行では大腿二頭筋に若干の負荷が生じ、これは坂道の下り動作で増大を示したが、他の筋ではすべて放電量は低下した。逆に上り動作では大腿直筋に負荷が増大し、これは固定歩行では体幹は直立するが、上り動作では前屈し最終出力及び制御関節が交替するので、二関節の拮抗筋の抑制・促通現象が交替してくる。しかし制御歩行では筋活動量も低下し少ない筋負荷で歩行が出来ると考えられた
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