研究課題/領域番号 |
12671454
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
中沢 弘一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10207756)
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研究分担者 |
槙田 浩史 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20199657)
横山 訓典 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00014176)
横山 訓典 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80133841)
内田 徳治郎 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 講師 (40262183)
松沢 吉保 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助手 (90311654)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 液体換気 / Perfluorocarbon / Partial liquid ventilation / ARDS / エンドトキシン血症 / perfluorocarbon / partial liquid ventilation |
研究概要 |
【背景】ARDSに対する人工呼吸療法として、low tidal volumeあるいは気道内圧を制限する陽圧換気が予後を改善するといわれている。陽圧ガス換気の肺傷害の機序として、barotrauma、atelectrauma、biotraumaなどが考えられており、後者については陽圧換気が肺内の炎症反応を惹起し、肺傷害や他の臓器障害をもたらすといわれている。部分液体換気(Partial liquid ventilation PLV)については、PLVに用いられるperfluorocarbonが抗炎症反応を抑えるとの報告があるが、肺内での炎症反応を遺伝子レベルで検討したものはない。今回は、エンドトキシン静注によるエンドトキシンショックモデルで、陽圧ガス換気、PLVが肺組織の炎症性サイトカインのmRNA発現にどのように影響を与えるかを調べている。 【方法】ラットを静脈麻酔下に気管切開し、14Gのカテーテルを挿管後、小動物用人工呼吸器により人工呼吸を行った。大腿動脈・静脈にそれぞれPE50カテーテルを挿入し、採血、輸液ラインとした。以下の5グループに分けて、所定の測定と検査を行った。 I群:正常ラット II群:正常ラットに対して一回換気量15ml/kgでIPPVを行う III群:正常ラットに対して一回換気量15ml/kg、perfluron 15l/kgでPLVを行う IV群:エンドトキシン静注ラットに対して一回換気量15ml/kgでIPPVを行う III群:エンドトキシン静注ラットに対して一回換気量15ml/kg、perfluron 15ml/kgでPLVを行う 測定・検査項目 *血液ガス測定:肺障害前、後、治療開始後 *血液ならびに肺組織のサイトカイン測定 *炎症性サイトカイン(IL-1、TNF-α、IL-6、IFN-γ)と抗炎症性サイトカイン(IL-10、TGF-α)肺組織のmRNA発現、血中濃度 【主な結果】エンドトキシン静注により肺組織における炎症性サイトカインのmRNA発現は亢進したが、エンドトキシン非投与群でも陽圧ガス換気やPLVを行うと発現が示された。PLVをエンドトキシン投与下で施行すると炎症性サイトカインのmRNA発現が増強される傾向にあった。 PLVはエンドトキシン血症に伴う肺内の炎症反応を抑制しないのかもしれいないが、結論を得るにはもう少し、例数を重ねていかなければならない。
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