研究課題/領域番号 |
12671467
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
仁科 かほる 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20311780)
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研究分担者 |
三川 勝也 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40229662)
尾原 秀史 神戸大学, 医学部, 教授 (80030998)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 急性肺障害 / アポトーシス / 再生医学 / 炎症細胞 / 肺胞上皮 / 線維化 / 増殖因子 / 急性肺傷害 / 呼吸窮迫症候群 / ケモカイン / 好中球 / II型肺胞上皮細胞 |
研究概要 |
急性肺傷害の治療においては(1)炎症の終息、(2)肺胞上皮の修復、(3)肺線維化の防止という3つのアプローチが考えられ本研究では(1)アポトーシスによる炎症の終息,(2)肺胞上皮細胞の増殖による修復の方向から急性肺傷害治療の基礎データを集積した。(1)においてはヒト分離好中球に抗Fas抗体でアポトーシスを誘導しフォスフォジエステラーゼ阻害薬(ロリプラム)及び麻酔薬(リドカイン、プロポフォール、ミダゾラム、ケタミン)の影響を検討した。ロリプラムは好中球のアポトーシスを促進したが麻酔薬は影響しなかった。またロリプラムおよびプロポフォールはII型上皮細胞のアポトーシスを抑制した。これはマウスのエンドトキシン処置24時間後の肺組織を用いTUNEL法で検出した。(2)に関してはラット分離培養肺胞II型上皮細胞を用い検討したところロリプラムはKGF/HGF存在下でも非存在下でも肺胞II型上皮細胞の増殖を亢進した。またマウスにロリプラムとKGF/HGFを投与しBrdUを処理後抗BrdU抗体染色で免疫組織学的に検討するとKGF/HGFによるDNA合成がロリプラムで亢進した。マウスのエンドトキシン肺傷害にロリプラムを前投与しておくと組織学的に肺傷害を軽減したがこれにはロリプラムの好中球に対する効果や上皮修復促進効果が関与していると考えられる。将来的には抗Fas抗体投与と同時にロリプラム投与により好中球にアポトーシスを誘導しまた肺胞上皮細胞ではアポトーシスを抑制することにより急性肺傷害を軽減できるかのin vivo研究が必要であろう。
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