研究課題/領域番号 |
12671554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中島 史雄 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10159064)
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研究分担者 |
佐藤 全伯 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00296675)
村井 勝 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90101956)
中島 淳 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10167546)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 蓚酸カルシウム / 尿路上皮細胞 / 付着 / サイトカイン / アロプリノール / 結晶付着 / 細胞障害 |
研究概要 |
尿路上皮細胞の蓚酸カルシウム結晶の付着を検討するために、MDCK、LLC-PK-1、BSC-1、HK-2を用いた。細胞に付着した蓚酸カルシウム(COM)結晶の定量は、^<14>Cでラベルした蓚酸カルシウム結晶(COM seed)を用いて、細胞に付着した蓚酸カルシウム結晶を定量化した。その結果、検討した細胞株すべてが、増殖期にあたる培養開始1日後にCOM seedの吸着のピークがあり、その後、COM seed吸着は漸減していく傾向が示された。細胞株のCOM seedの吸着能に関しては、遠位尿細管由来のMDCK細胞が最も強かった。次に、MDCKを用いて、COM seedの付着能が4時間のallopurinolの前処置によってどのように変化するか検討した。Allopurinolの前処置群は、0.2mM allopurinol処置群では、コントロールの80%,2mM allopurinol処置群では、コントロールの60%までCOM seed付着が減少していた。Oxypurinolでも同様の抑制効果が示され、xanthineの類縁物質であるhypoxanthineでは、全く効果は無かった。COM seedによるMDCK細胞の細胞障害をLDH release assayにより分析した結果、240分では、13%のLDH releaseが認められたが、30分以内であれば、%LDH releaseは、2%以下と殆ど認めなかった。従って、10分間のCOM seedの接触では、殆ど細胞障害はおきていないので、allopurinolによるCOM seed付着抑制の機序は、単純な細胞障害能では説明できなかった。今後は、allopurinolの結晶付着抑制のメカニズムを探るため、フリーラジカルを含めた他のパラメーターの測定も必要であると考えられた。一方、尿路上皮細胞のサイトカインの産生能の検討としては、COM seedlmg/mlをHK-2に加えて48時間培養して、その上清中のIL-6をIL-6キットを用いて測定したが、IL-6は検出できなかった。また、尿路上皮細胞のprimary cultureは、文献どおりの操作をおこなったが、通常のプラスチックフラスコによる培養では、充分な細胞を回収することができず、サイトカインの産生能については検討できなかった。
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