研究課題/領域番号 |
12671555
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大家 基嗣 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (00213885)
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研究分担者 |
大東 貴志 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (80185371)
中島 淳 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10167546)
丸茂 健 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (80138130)
村井 勝 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90101956)
堀口 裕 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60229234)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / VHL病腫瘍抑制遺伝子 / 多発性 / CGH |
研究概要 |
多発性の腎細胞癌において腫瘍はおのおの独立した原発巣なのかそれとも一つの腫瘍は他の腫瘍からの転移巣なのか不明である。多発性の腎細胞癌の発生機序を解明する方法として主病巣と主病巣以外の病巣(サテライト病巣)のgeneticな特徴の差を検索することが考えられる。von Hippel Lindau (VHL)病遺伝子の異常とCGH (Comparative genomic hybridization)を用いて主病巣とサテライト病巣の差を検索した。多発性の腎細胞癌を認めた4症例を検索したところ症例1では主病巣ではVHL病遺伝子の変異を認めなかったのに対し主病巣以外の病巣(サテライト病巣)ではcodon 167でCGC→CCGのmissense変異を認め、ArginineがProlineになっていた。症例2では主病巣ではVHL病遺伝子の変異を認めなかったのに対しサテライト病巣ではcodon 185でTAC→TAGのnonsense変異を認め、Tyrosineがstop codonになっていた。症例3では主病巣ではcodon133でACT→CTの1塩基欠損が認められたのに対し、サテライト病巣ではVHL病遺伝子の変異を認めなかった。症例4では主病巣、サテライト病巣で共に変異は認めなかった。以上の結果より、主病巣とサテライト病巣に変異が共通した例がないため、主病巣と同一クローンの細胞が転移によってサテライト病巣を形成したと考えられる根拠はなく、むしろ主病巣とサテライト病巣とは独立して発生したものと考えられた。CGHによる解析でも両者は共通する特徴に乏しかった。VHL病遺伝子の変異とCGHの解析結果はともに散発性多発性腎細胞癌において、おのおのの腫瘍は独立して発生した別々のクローンであるとする説を支持する。
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