研究課題/領域番号 |
12671717
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
木村 英也 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (50252440)
|
研究分担者 |
小椋 祐一郎 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (70191963)
尾関 年則 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (60254299)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 脈絡膜新生血管 / 加齢黄斑変性 / 血管内皮細胞 / モノクローナル抗体 / ターゲティング / 免疫複合体 / CD105 / intergrinαvβ3 / integrinαvβ3 |
研究概要 |
加齢黄斑変性患者から得られた脈絡膜新生血管膜を用いて免疫組織化学的に評価したところ、integrinαvβ3が血管内皮細胞に比較的強く発現されていることがわかった。integrinαvβ3に対するモノクローナル抗体を用いて免疫複合体を作成し、その効果を培養細胞とラット眼の実験的脈絡膜新生血管(CNV)モデルを用いて評価した。まずデキストランにマイトマイシンCを結合させた薬物複合体(MMCD)を作成した。次にこのMMCDに抗integrinαvβ3モノクローナル抗体(mAb)を結合させた免疫複合体(MMCD-mAb)と非特異的免疫グロブリン(IgG)を結合させた免疫複合体(MMCD-IgG)を作成した。培養ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)に対する増殖抑制効果を評価したところ、抗integrinαvβ3モノクローナル抗体を付けることにより、HUVECに対する増殖抑制効果が増強された。次にレーザー光凝固によりラット眼に実験的CNVを作成した。このCNVにおいても血管内皮細胞にintegrinαvβ3の発現を認め、他の網脈絡膜組織には認めなかった。次に、CNVを認めるラットに対してFITCで蛍光標識した免疫複合体を静注したところ、24時間後でも明らかにCNV部位に蛍光を認め、その集積効果が示された。最後に、ラット眼のCNVに対する抑制効果をみるために、レーザー光凝固2週間目にMMC、MMCD、MMCD+mAb、MMCD-IgG、MMCD-mAbのいずれかを3日間静注し、その効果を蛍光眼底造影検査と組織学的に検討した。その結果、MMCD-mAbのみで有意なCNVの抑制効果を認めた。以上により、抗integrinαvβ3モノクローナル抗体を用いることにより効果的に薬物を送達し、CNVに対し標的指向化することができた。CNVに対する治療法として今後可能性があるものと考えられた。
|