研究課題/領域番号 |
12671727
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
馬嶋 清如 (2001-2002) 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (90308924)
高坂 昌志 (2000) 藤田保健衛生大学, 医学部・眼科, 講師 (10278294)
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研究分担者 |
丸野内 棣 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (90181825)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 水晶体上皮細胞 / 水晶体線維細胞 / アポトーシスシグナル / コラーゲン / ラミニン / ファイブロネクチン / インテグリン / p75NTR / TNF-R1 / Integrin-β4 / アトピー白内障 / MBP / アポトーシス / TNF-R / FAS / DR-4 / DR-5 / レンズ上皮細胞 / 細胞外マトリクス / 細胞接着 / カドヘリン |
研究概要 |
哺乳動物の水晶体上皮細胞(Lens epithelial cell : LEC)は、ほぼ一生涯にわたって水晶体嚢(カプセル)の赤道部付近で水晶体線維細胞へ分化する能力を保持している。そして水晶体線維細胞へ分化した細胞は、伸長してやがて核は消失するが、細胞の透明性は維持されたまま、既存の水晶体を包み込むようになる。この核が消失するという所見は、アポトーシス様の一形態と考えることができるが水晶体線維細胞は死滅するわけではなく、LECに特有の細胞分化と見ることもできる。 平成12年度は、LECを培養条件下に移して継代培養をすることによって、細胞外マトリックス(ECM)や細胞接着因子の遺伝子発現量に変化があるか検討した。継代培養をすることで、コラーゲンTypeIVとラミニンのmRNA量は減少し、コラーゲンTypeIとファイブロネクチンのmRNA量は急激に増加した。 平成13年度は、LECの分化における種々のアポトーシスシグナルの発現について検討した。TUNEL法とssDNAは赤道増殖部のLECを中心に強い陽性反応(DMAの断片化)があり、50層以上の水晶体線維細胞へ分化していく過程の核も陽性であった。アポトーシスシグナル関連抗原においては、TNF-R1とDR-5の発現が免疫組織化学染色で観察された。TNF-RについてはRT-PCRを行い、TNF-RのmRNAが発現していることを確認した。培養したLECにおける種々のアポトーシスシグナルについてのRT-PCRを行ったところ、TNFR-TNF、DR5-TRAILのmRNAが発現していた。 平成14年度は透明マウス水晶体のアポトーシスシグナルの経時的・部位的変化を検討した。TNF/Fas familyに属するp75NTRの発現は、若令マウスのLECが分化する細胞(赤道部周辺)にのみ限局的に発現しており、その周辺にTNF-R1陽性の細胞が分布していたことから、LECの分化においてはNGF/p75NTRを介するシグナル伝達が関与していることが示唆された。またintegrin-β4はカプセルから離れて分化し始める直前のLECで細胞質内の発現部位に偏りがみられ、カプセルと接している細胞膜側にのみ発現しており、カプセルから離れたLECではintegrin-β4の発現がみられなくなったことから、LECの水晶体線維細胞への分化、およびLECとカプセルとの接着にintegrin-β4の発現量が関与していることが示唆された。
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