研究課題/領域番号 |
12671730
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
緒方 奈保子 関西医科大学, 医学部, 講師 (60204062)
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研究分担者 |
金田 安史 大阪大学, 大学院・医学研究科・遺伝子治療学講座, 教授 (10177537)
松村 美代 関西医科大学, 医学部, 教授 (30144380)
山本 千加子 関西医科大学, 医学部, 助手 (80288844)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 糖尿病網膜症 / PEDF / 血管新生 / 網膜色素上皮細胞 / VEGF / 遺伝子治療 / 脈絡膜新生血管 / HVJ-リポソ-ム法 / 網膜剥離 / 光凝固 / 神経保護 / 網膜変性 / HVJ-リポソーム / 神経細胞死 |
研究概要 |
1.レーザー光凝固実験 1)培養網膜色素上皮の汎光凝固実験:光凝固後、血管新生抑制因子である形質転換増殖因子やPEDF(Pigment epithelium derived factor)の発現は増加していた。一方、血管新生因子の塩基性線維芽細胞増殖因子、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、IL-8の発現は一時的に上昇したがすぐに低下した。血管新生抑制因子の増加や血管新生因子の低下が光凝固後の血管新生抑制効果をもたらすと考えられた。 2)ラット網膜光凝固実験:光凝後、PEDFの発現が上昇しており、PEDFが血管新生を抑制していると考えられた。 2.ラット実験的脈絡膜新生血管モデル 1)HVJ-リポソーム法による遺伝子治療。 HVJ-リポソーム法で、脈絡膜新生血管に遺伝子が導入された。NFk-Bに対する2重鎖デコイ型核酸を導入し、血管新生因子誘導の抑制を試みた結果、脈絡膜新生血管からの透過性が抑制され、血管新生が抑制できた。 2)PEDFの発現。 血管新生の早期にPEDFの発現がみられ、退縮期には増殖した網膜色素上皮にPEDFの発現が強くみられた。網膜色素上皮から産生されるPEDFが退縮を促進すると考えられた。PEDFを遺伝子導入することで新生血管の発生を阻止できる可能性が示唆された。 3.眼圧上昇一網膜虚血灌流障害モデル実験。 神経保護因子でもあるPEDFを投与し、その変化を検討した。その結果PEDFの投与で網膜神経細胞が保護されることがわかった 4.臨床症例の検討 糖尿病網膜症の手術時に採取した眼内液のVEGF、PEDF濃度を検討した。その結果、糖尿病網膜症はVEGF濃度が高くPEDFが低かった。このことから眼内PEDFは血管新生抑制に働いており、PEpFが低下すると眼内血管新生を促進すると考えられた。PEDFを遺伝子導入することで血管新生を抑制し糖尿病網膜症展を阻止できる可能性が示唆された。
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