研究課題/領域番号 |
12671802
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40272603)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 構造生物学 / TNF / RANKリガンド / 破骨細胞形成制御 / 環状ペプチド / 骨吸収抑制 / リガンド / 受容体接触ポイント / 創薬 / RANKL / 破骨細胞形成抑制 / 生体分子間相互作用解析装置 / 炎症性骨吸収抑制剤 / TNF受容体(p55) / RANK / 破骨細胞形成 / 骨形態計測 / 低カルシウム食 |
研究概要 |
骨吸収を司る破骨細胞の分化はRANK(receptor activator of NF-κB)とRANKリガンドとの相互作用を必要とする。それらの分子は腫瘍壊死因子(TNF)受容体とTNFのファミリーにそれぞれ属しているため、我々は、TNF受容体上の重要なリガンドとの接触部位に似せた類似構造ペプチド(WP9QY)がRANKリガンド誘導による破骨細胞形成と活性化を抑制する能力について検討した。WP9QYペプチドはマウスの共存培養系およびRANKリガンド添加の骨髄培養系を用いた破骨細胞形成だけでなく、単離した破骨細胞によるRANKリガンド誘導の骨吸収亢進作用をも用量依存的に抑制した。WP9QYの破骨細胞形成抑制効果はTNF受容体欠損マウスでも認められたことから、この抑制にはTNF/TNF受容体相互作用を介さずに効果を現す可能性が示唆された。さらに、WP9QYは低カルシウム食飼育マウスや卵巣摘出マウスにおけるin vivoの破骨細胞形成亢進を抑え、骨量減少を防ぐことが明らかとなった。これらの結果はTNF受容体上のリガンドTNFαとの重要な接触部位であるドメイン3番目の最初のループ構造が、少なくとも部分的にはRANK/RANKリガンド関係においても保存されていて、機能的には破骨細胞やその前駆細胞におけるRANKからのシグナル誘導に重要であることを示唆する。リガンド/受容体接触ポイントの結晶構造解析情報から創薬するストラテジーは、骨吸収抑制剤開発分野における新しい時代を切り開くものと期待される。
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