研究課題/領域番号 |
12671804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西村 理行 大阪大学, 歯学研究科, 助教授 (60294112)
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研究分担者 |
平賀 徹 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (70322170)
米田 俊之 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80142313)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 骨芽細胞 / 脂肪細胞 / BMP2 / C / EBPβ / LIP / Cbfa1 / PPARγ |
研究概要 |
1.未分化間葉系細胞の骨芽細胞および脂肪細胞分化におけるC/EBPβの役割 ウエスタンブロティングの結果、初代マウス骨芽細胞において転写因子C/EBPβとそのアイソフォームLIPが発現していることが明らかとなった。また未分化間葉系細胞株C3H10T1/2細胞にBMP2を作用させるとC/EBPβの発現が誘導された。そこでアデノウイルスを用いてC3H10T1/2細胞にC/EBPβを過剰発現させ、C/EBPβの骨芽細胞分化に対する役割を検討した。その結果、C/EBPβを過剰発現させると、ALP活性およびオステオカルシンの発現が誘導された。以上の結果から、C/EBPβは、未分化間葉系細胞を脂肪細胞のみならず骨芽細胞へと分化誘導することが明らかとなった。 2.C/EBPβとChfa1の相互作用と未分化間葉系細胞の骨芽細胞分化 未分化間葉系細胞に骨芽細胞分化の制御に深く関わるCbfa1とC/EBPβの相互関係を明らかにするために、C/EBPβとともにCbfa1を過剰発現させたところ、骨芽細胞分化が著明に誘導され、オステオカルシンプロモーター活性が著明に促進された。さらに免疫共沈降実験により、C/EBPβとCbfa1の相互関係を検索した結果、C/EBPβがCbfa1と結合することが見出された。さらにC/EBPβは、オステオカルシンプロモーター領域に直接結合することが明らかとなった。 3.LIPの骨芽細胞および脂肪細胞分化に対する相反作用 未分化間葉系細胞の分化過程におけるLIPの役割を検討するためにC3H10T1/2細胞に過剰発現させると、BMP2刺激あるいはPPARγの過剰発現により誘導される脂肪細胞誘導作用が著しく阻害された。一方、BMP2存在下あるいはCbfa1存在下でLIPを過剰発現すると骨芽細胞分化が促進された。LIPは、Cbfa1およびオステオカルシンへの結合能を有していることが示された。以上の結果より、未分化間葉系細胞の分化方向の決定には、C/EBPβアイソフォームLIPが、重要な役割を演じていることが示唆された。
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