研究課題/領域番号 |
12671812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
藤原 智子 九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (20047806)
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研究分担者 |
野口 知雄 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (30073688)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ペルオキシソーム / カタラーゼ / 骨芽細胞様細胞 / ウリカーゼ / 頚骨骨端軟骨 / D-アミノ酸酸化酵素 / 蔗糖密度勾配遠心法 / D-アスパラギン酸酸化酵素 / ペルソキシソーム / 軟骨細胞 |
研究概要 |
1.軟骨組織のペルオキシソームの形態、分布及び機能 動物では典型的なペルオキシソームは肝と腎にだけ存在しており,他の組織には肝・腎のペルオキシソームより小型でcatalaseを含むマイクロペルオキシソームが存在すると言われている。 (1)胎生5ヵ月目のウシの頚骨骨端軟骨をcollagenase処理し、軟骨細胞画分を得た後、細胞をホモジナイズし、600gで10分間遠心した上清(PN fraction)を蔗糖密度勾配遠心法で分画した。肝臓のペルオキシソームとほぼ同じ密度を持つペルオキシソームが存在することが明らかとなった。 (2)ペルオキシソームに存在する唯一のアミノ基転移酵素であるalanine: glyoxylale aminotransferaseは哺乳動物の肝では高い活性を示すが、頚骨骨端軟骨のペルオキシソームには検出されなかった。これは軟骨細胞のペルオキシソームがアミノ酸代謝、グリオキシル酸代謝に関して肝のペルオキシソームとは異なることを示唆している. (3)また最近、哺乳動物にはほとんど存在しないと言われていたD-アミノ酸が各種組織に存在し、特にD-セリンとD-アスパラギン酸が高濃度に存在することが報告されている。これらのD-アミノ酸を酸化するD-amino acid oxidase(DAO)とD-aspartate oxidase(D-AspO)がペルオキシソームに局在していることも報告されている。上記の軟骨細胞のペルオキシソームにD-AspOが局在していることを明らかにした。D-アスパラギン酸は動物の分化や生長に深く関わっていることから、胎生期におけるD-AspOの活性の変化を調べ軟骨の成長、分化へのペルオキシソームの関与について今後明らかにしたい。 2.骨芽細胞様細胞(株MC3T3-E1)のペルオキシソームの形態、分布及び機能 MC3T3-E1を常法に従って培養し、コンフルエントになった時点で細胞をcollagenase処理して細胞画分を得た。この細胞のホモジネートについて、ペルオキシソームのマーカー酵素であるcatalase,ウリカーゼ,DAO活性を測定した。このうちでCatalase活性のみが検出された。Catalase活性が検出されたことから、この細胞株にはペルオキシソームが存在していることが明らかとなった。今後は、この細胞をペルオキシソームの増殖剤であるクロフィブレートで処理し、ペルオキシソーム酵素の変動を調べ、骨形成におけるペルオキシソームの役割について追究する予定である。
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