研究課題/領域番号 |
12671815
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
天野 均 昭和大学, 歯学部, 講師 (90212571)
|
研究分担者 |
坂井 信裕 (坂井 信宏) 昭和大学, 歯学部, 助手 (90286849)
鈴木 恵子 昭和大学, 歯学部, 講師 (50119187)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | 機械的伸展刺激 / 骨芽細胞 / RT-PCR / 破骨細胞 / 吸収窩 / 共存培養 / Na^+ / Ca^<2+>交換体 / Pi輸送体 / CSF-1 / KB-R7943 |
研究概要 |
3年間における研究のまとめとして、骨形成にかかわる骨芽細胞における検索として 1.コラーゲンゲル内に方埋した骨芽細胞に機械的ストレスを負荷した。負荷終了後に細胞のtotal RNAに精製し、RT-PCR法にてNCX1遺伝子の発現を検索した。細胞内Ca^<2+>イオン濃度を調節するNCX1のmRNA発現は,伸展刺激開始3日目において非伸展群に比べ伸展群は有意に増加していた。伸展群では細胞は伸展方向に対し直角に配列し,F-アクチン線維が非常に強く観察された。この細胞形態および細胞骨格の変化はSAチャネル阻害薬であるガドリニュウム(Gd^<3+>)10μM添加により抑制された。骨芽細胞においても伸展刺激による細胞形態応答には,F-アクチンの構造変化の調整にSAチャネルおよびNCXを介した細胞内へのCa^<2+>流入が重要である可能性を示唆した。 骨吸収を行なう破骨細胞における検索では、2.野生型およびNCX1遺伝子欠損マウスより造血幹細胞を調整し、活性型ビタミンD3添加下でのST2細胞と共存培養をすることで破骨細胞分化させることを試みた。すると、野生型は破骨細胞へと分化することができたが、遺伝子欠損型では分化することができなかった。このことからも、NCX阻害により、破骨細胞分化にはNCX活性が重要な役割を持つことが明らかになった。 3.破骨細胞よりcDNAライブラリーを作製し、発現するNPT遺伝子を検索した。RT-PCR法で遺伝子発現を検討したところ、腎II型NPTにより増幅されるDNA断片が確認された。これはII型NPT遺伝子のイントロンを用いるスプライシングバリアントであることが明らかになった。脾細胞では発現が認められないことから破骨細胞への分化に伴って発現が上昇することが示唆された。 破骨細胞の分化が低Naイオン濃度の培地では抑制されることが以前報告した。今回骨形成にも関与することが明らかになった。Naイオン不足はイオントランスポーターの働きも抑制されることから、骨代謝にはNa^+依存性のトランスポーター群が重要な役割を持つことが示唆された。
|