研究課題/領域番号 |
12671858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
久保田 稔 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10005100)
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研究分担者 |
南 清隆 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10326697)
松本 範雄 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (90048562)
工藤 義之 岩手医科大学, 歯学部, 助教授 (10195464)
植田 正彦 太平化学産業株式会社, 研究開発部, 課長代理
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 石膏 / 吸収性材料 / 組織反応 / 生体親和性 / 再植歯 / 根尖封鎖材 / 知覚神経 / 電気生理学的検討 |
研究概要 |
知覚神経の動態 1.電気生理学的検討:再植歯の歯髄および歯根膜の感覚を電気生理学的に捉える一環として、歯牙や口腔粘膜への刺激に応じる細胞を、視床の後内側腹側核(VPM)と後核群(PO)で記録し、低閾値機械受容細胞、広作動域細胞および特異的侵害受容細胞に分類した。これら細胞はVPM内側部およびPO全般部に混在しており、VPMでは体部位再現が認められるもののPOでは認められないことを確認し、学会報告した。また、延髄の三叉神経脊髄路核尾側核およびその内側の網様亜核でも記録したところ、これらの細胞は末梢受容野の電気刺激に対する応答様式から1)30msec以下の短い潜時で応じるもの、2)30msec以上の潜時で応じるもの、3)短潜時と長潜時の両方で応じるもの、の三群に分類された。侵害受容細胞は1)〜3)全ての応答様式を示すが、非侵害受容細胞である低閾値機械受容細胞はA線維からの入力を示唆する1)の応答様式のみを示した。 根尖封鎖材の開発 2.理工学的検討:試作した高純度の硫酸カルシウム(試作石膏)を海外の市販石膏系骨補填材ならびに国産の市販焼き石膏と比較検討した。その結果、試作石膏は単斜晶系半水石膏であり、CaSO_4半水塩であることが示唆された。試作石膏の含有ヒ素濃度は検出限界である0.2ppmを下回っており、他の材料より低い濃度であった。本結果については学会誌に報告した。 3.病理組織学的検討:試作石膏の生体親和性を検討することを目的として行った。ラット前歯を抜歯し、根基部より歯髄腔内を根管充填し、根基部に試作石膏または強化型ユージノールセメント(SuperEBA)を充填、再植した際の歯周組織の反応について比較検討を行った。結果として、SuperEBAでは、術後4週目に至ってもセメントが残遺し、根尖周囲組織に強い炎症が認められた。一方、試作石膏は術後2週目までにほぼ吸収され、炎症は軽度であり、術後4週目では炎症はほぼ消退し、骨組織の添加が認められた。本結果の一部については学会報告した。
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