研究課題/領域番号 |
12671991
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
寺田 員人 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助教授 (00139312)
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研究分担者 |
宮永 美知代 東京芸術大学, 美術学部, 助手 (70200194)
森島 繁生 成蹊大学, 工学部, 教授 (10200411)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 外科的矯正治療 / 表情 / 表情認知 / シュミレーション / コンピュータグラフィックス / 平均顔 / シミュレーション |
研究概要 |
本研究の目的は、顎変形症を有する患者に行う外科的矯正治療前後で、基本感情表出が、どのように認知されるかを調べ、外科的矯正治療が表情認知に与える影響を調べることである。 外科的矯正治療後の表情表出に対する表情認知を調べるために、平均顔を作成し、咬合異常の形態で区別した群の特徴を反映しているかを調べた。その結果、平均顔が患者の個性を消して、患者の持つ共通の形態的特性を備えた有用な画像であることが確認され、顔面骨格形態と表情表出時の表情認知の判定に使用できることが示唆された。 本研究の趣旨に理解して承諾し、骨格性下顎前突を有し外科的矯正治療を行った女性患者、叢生、並びに上顎前突を有し矯正治療を行った女性患者を選択し、3群とした。この3群から平均顔を作成した後、普遍性のある基本感情カテゴリーの6表情、「驚き」、「恐れ」、「嫌悪」、「怒り」、「喜び」、「悲しみ」を作成した。被験者を顔に関して知識の高い矯正科の医局員(新潟大学歯学部)と美術学部の学生、中国人歯科医師を評価した群として、各6表情について、各被験者に最も印象の強い表情をしている顔画像を選択させた。 その結果、骨格性下顎前突を有する患者において、外科的矯正治療後に印象が強くなった平均顔の表情は、「驚き」、「恐れ」、「嫌悪」、「喜び」、「悲しみ」であり、「怒り」以外のすべての表情であった。 「喜び」の表情は、上顎前突を有した患者の治療後の平均顔が治療前より印象が強いという頻度が高くなった。さらに、評価した3群が同じような選択の分布を示した。このことより外科的矯正治療、あるいは矯正治療により、表情表出が豊かとなり、表情認知が向上することが示唆された。
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