研究課題/領域番号 |
12672013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
斉藤 茂 昭和大学, 歯学部, 講師 (20195986)
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研究分担者 |
倉林 仁美 昭和大学, 歯学部, 助手 (20255889)
関 健次 昭和大学, 歯学部, 講師 (00245820)
諸橋 富夫 昭和大学, 歯学部, 講師 (10146871)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 歯の自家移植 / 意図的再植 / 反復的矯正力 / 歯根膜量 / 歯根吸収 / 凍結保存歯 / エナメルマトリックス / 培養歯根膜細胞 |
研究概要 |
移植や再植の前に反復的矯正力を付与すると、抜去歯に付着した歯根膜量が有意に多くなることをイヌとヒトの上下顎小臼歯で実証した。また、イヌにおいては反復的矯正力付与後に歯の自家移植や意図的再植を行ったところ、術後の歯根吸収や歯周組織の損傷が少ない傾向が示された。一方、エナメルマトリックス由来物質をイヌの実験的自家移植歯や再植歯に応用したところ、歯根吸収や歯周組織損傷が軽減されることがわかり、反復的矯正力と同様な効果が明らかにされた。特にエナメルマトリックス由来物質を根未完成の意図的再植歯に応用すると、その後の長期観察によって、歯髄や歯周組織の損傷が大きく回復されることが判明した。さらに、反復的矯正力付加後に抜歯した小臼歯より採取された歯根膜の蛋白量は無処理で抜歯されたものに比べて多い傾向が示された。また、反復的矯正力付与後に抜歯したイヌ前臼歯を3ヵ月凍結探存した後、元の位置に戻し、エナメルマトリックス由来物質を適応させ、その後弱い矯正力を適用することで、歯根吸収の少ない良好な結果を得ることができた。 以上の成果はすべて単根歯における結果であり、複根歯では全体としてやや成績が劣る傾向があるが、抜歯前後の反復的強制力の付加とエナメルマトリックス由来物質の応用で単根歯と遜色のない移植臨床が行えると考えている。なお、Tooth Bankについては培養歯根膜細胞に種々の成長因子を添加することで、細胞の増殖能を短期間に亢進させることが可能となり、現在イヌの凍結保存歯を3カ月後に再植する際、自家培養細胞を振り掛けることで良好な結果が得られるか否かを検討中である。
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