研究課題/領域番号 |
12672053
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 関西大学 (2001-2002) 京都大学 (2000) |
研究代表者 |
長岡 康夫 関西大学, 工学部, 助教授 (90243039)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | アルケニルホスホナート / アレン / 不斉ホスフィン配位子 / 共役付加反応 / 共役還元反応 / ビニルアニオン / マイケル反応 / ヒストン脱アセチル化酵素 / HDAC / ホスホナート / 環化反応 |
研究概要 |
本研究の目的はメチレンビスホスホナートを基盤とする炭素-炭素結合形成反応の開発である。私はすでにα,β-不飽和アルケニルホスホナート(メチレンホスホナート)のLDA処理により生じるα位ビニルアニオンが非常に活性の高い求核剤となり、アルデヒドやケトンと反応してベイリスーヒルマン型の付加体である、β-ヒドロキシアルケニルホスホナートを形成することを明らかにしている。本研究において、私はこの付加体に対して適当な塩基処理を施すとアレンが形成することを明らかにした。ここで用いる塩基の選択が重要であり、このアレン化の反応を効率よく進行させるためには、18-クラウンエーテル存在下、水素化カリウムを作用させるのがよいことを明らかにした。さらにビスアルケニルホスホナートをLDA処理すると、α位ビニルアニオンが分子内マイケル受容体であるもう一方のアルケニルホスホナートに即座に捕捉されることにより環化体が効率良く生成することを明らかにした。私はこの反応を応用して、有効なキラルホスフィンリガンドの合成に成功した。本法により合成した、キラルビスホスフィン配位子はロジウム触媒による不斉水素化反応に有効であることが明らかになった。また、本環化反応を基点とするタンデム型反応とそれに引き続く官能基変換反応からカルボキシル基を有する環状モノホスフィン配位子を合成した。本配位子はπ-アリル錯体に対するナトリウムマロネートの不斉付加反応を触媒し、高い選択性(91%ee)で付加体を与えることを見出した。今後は本研究で開発した緒反応を医薬品の開発に結び付けたいと考えている。
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